ノルディックスキーで、視覚障がいのある選手を的確な言葉でナビゲート。【ガイドスキーヤー藤田佑平の場合】


北海道旭川市に生まれた。4歳でスキーを履き、中学から本格的に競技スキーを始め、高校、大学とスキー部で活躍。今は、大学院でコーチングを学びながら、全盲選手の高村和人のガイドとして、ともにピョンチャンパラリンピック出場を目指している。


「傾斜、きつくなります」「10m先、右に90度曲がります。右、右……」

ガイドは、選手の少し前を滑り、声で誘導する。「パートナーの目となり、パフォーマンスを最大限に発揮させることが僕の役目です」

目から入る多くの情報から必要な情報だけを瞬時に選びとり、的確な言葉で伝える。暗闇の中を滑る選手にとって、それは一筋の光になる。

イメージは、「カーナビ」だ。コース状況に応じ、選手のスピードや動きも考え合わせ、安全で最適なルートを案内する。他のスキーヤーにも注意を払い、勝負どころではスピードアップなど戦略も指示する。時に選手の心にも寄り添い、一心同体で支える。求められる仕事は、カーナビどころではない。

だから、一人で滑るときも、後ろに選手がいると想定し、声を出す。試合コースの下見は他のスタッフをガイド役に、自分は視界が遮られたブラインドゴーグルをつけて行うこともある。「コース状況を目からでなく、体感できる。『選手がほしい声』がつかめます」

とはいえ、ガイド歴はまだ浅い。うまく伝えられず、減速したり、転倒させてしまうこともある。そんなときは、何が失敗の原因かを振り返り、「次はこうしよう」と考える。新たな試みが成功につながれば、それは喜びとなる。

「最適な方法をあれこれ考えるのが昔から好きでした。ガイドは僕に向いていると思う。初めてなので何をやっても楽しい。必要なのは経験だと思っています」

2016-17シーズンは国際大会での初入賞も経験し、ペアとしての連携は強まっていると感じている。夢の舞台まで、しっかり先導するつもりだ。

interview by Kyoko Hoshino
photo by X-1

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