自分がクラス分けしたアスリートのスーパープレーに酔いしれる!【国際クラシファイヤー清水朋美の場合】


障がい者スポーツの大きな特徴であるクラス分けを判定するのがクラシファイヤー。眼科医である清水朋美は、視覚障がい選手のクラス分けを担う、日本初の国際クラシファイヤーだ。


障がい者スポーツとの出会いは2009年。人材不足で困っていた先輩医師に誘われ、「障がい者スポーツって、何?」という状態ながら、「障がい者スポーツ医」の講習を受け、半年後には東京で開催された国際大会のクラス分け現場の手伝いに駆り出された。11年には国際クラシファイヤー資格も取得。戸惑う間もないほどの急展開だった。

今では第一人者として国内外を飛び回る清水だが、いつも楽しそうで、現場優先の姿勢には周囲の信頼も厚い。「選手もスタッフも皆、一生懸命。なのに、障がい者スポーツと関係が深いはずの医療関係者に知識や情報が不足している。それが残念でなりません。障がい者スポーツに関わる人たちの力になりたい」

患者と密接に関わる眼科医に知識があれば、患者とスポーツをつなぐ"かけ橋"となり、選手発掘や競技環境向上にも役立つのではないか。「まずは仲間を増やそう」と、全国の眼科医向けに、学会や専門誌などでの情報発信を続けている。

そんな清水の“i enjoy”を聞いてみた。

「初めてお手伝いした大会で、ブラインドボウリングのクラス分け後に、試合を観戦しました。『視覚障がいあり』と判定された選手だと知ってはいても、正確な投球からハイスコアを連発する様子に、『本当に見えてないの?』って。クラシファイヤーは大会の前に任務が終わるので、競技を観る機会は少ないのですが、観るたびに感動します。多くの人に知ってもらえれば、応援者も増えると思う。それが私のモチベーションですね」




※クラス分けとは、障がいの種類や程度によって選手をグループ化し、公平な競争ができるように工夫した制度。資格を取得したクラシファイヤーによる判定を受けないと試合に出場できない。日本には、パラリンピックなど主要国際大会への出場可否を判定できる、国際資格の取得者はまだ少ない。

text by Kyoko Hoshino photo by Asuka Senaga

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