2017.08.26

【パラリンピック】「あと3年で開幕!!! 東京2020パラリンピックカウントダウンイベント~みんなのTokyo2020 3years to GO!」が開催

8月25日、東京・江東区のアーバンドックららぽーと豊洲にて、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と東京都主催の「あと3年で開幕!!! 東京2020パラリンピックカウントダウンイベント~みんなのTokyo2020 3years to GO!」が開催された。

このイベントは東京2020パラリンピック競技大会が3年後の8月25日に始まる節目として実現。パラスポーツ普及の一環として企画され、小池百合子東京都知事や鈴木俊一東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣が登壇したほか、現役選手含むトップパラアスリートが出席した。

雨の多い今年の8月だが、この日はよく晴れ、最高気温34.9度に達する真夏日に。会場は汗を流しながらの家族連れなどで満員になった。


後列左から伊藤力(テコンドー)、芦田創(陸上)、加藤健人(5人制サッカー)、木村敬一(水泳)、河合純一(水泳)、前列左から照英(タレント)、田口亜希(射撃)、長島理(バドミントン)、三浦浩(パワーリフティング)


小池都知事「誰でも参加できる素晴らしい大会にします!」

小池都知事とアスリートらが、涼を呼ぶ打ち水を撒いたあと、タレントで司会を務める照英の「みんなのTokyo2020 3years to GO!」という力強いかけ声でイベントはスタートした。一気に熱気が高まった会場で小池都知事は観客にこう宣言した。

「3年後の8月25日から9月6日までパラリンピックが開催されます。大会は段差をなくすなど街づくりに向けてもいいきっかけになるはず。障がいのある人もない人も、男性も女性もお年寄りもお子さんも参加できる素晴らしい大会にします!」

続く鈴木大臣は「22あるパラリンピック競技のうち、みなさんがご存じない競技もあるはず。多くの知ってもらえるよう工夫をしていきたい」と広報活動に力を入れることを誓い、「スポーツを通じての共生社会の実現を目指し、物理的なバリアフリーとともに教育を通じた心のバリアフリーに取り組みたい」と意欲を述べた。

5人制サッカーの加藤が華麗なシュート!


ブラインドサッカーのボールを鳴らす小池知事と鈴木大臣(右)

イベントは第1部と第2部に分かれて行われ、第1部では「ブラインドサッカー」とも呼ばれる5人制サッカーのデモンストレーションが行われた。トップアスリートのハイパフォーマンスを見せつけたのは日本代表の加藤健人だ。

高校時代、視力を失った加藤は「5人制サッカーは全員がアイマスクを着用し、味方の声を聞きながら動いて、鈴の入ったボールをゴールに打ちます」とルールを説明。その後、対戦相手として仮設コートに立った小池知事や鈴木大臣の間をすり抜け、鮮やかなシュートを放ち会場をどよめかせた。



驚いた小池知事はボールの音に耳を傾け「観客の人がわーわー言ってたら、この音は聞こえない。どう応援したらいいんですか?」と質問。加藤は「プレー中はなるべく静かにしていただければ。僕らは味方の声も頼りにプレーしています。だからゴールをしたときに喜んで、静かなときとのギャップを楽しんでくださいね」と声援の送り方もアドバイスしていた。

他にも1部ではアスリートをドラマチックに撮影した特別映像も公開され、バドミントンの長島理は、ネットに完全に背を向けて打つ「ハイバック」という難易度の高い得意技を披露した。

さらに走り幅跳び(上肢切断などのクラス)で7m15cmの日本記録を持つ陸上の芦田創は、遠くまで飛ぶコツを「どれだけバランスよく動くかにある」と説明し、「僕には両腕はあるけれど、じつは右腕は左腕より2kgも軽い。だからバランスを保つため、助走では腕は使わず肩を振って走り、踏み切ったあとは体が左に傾かないように注意しています」と話していた。

また5歳のとき腕に見つかった腫瘍が悪化し、15歳で切断を宣告されるも、「だったら好きなことをやろう」と陸上に打ち込んだあと、腫瘍が消えてしまったというエピソードを紹介し、観客を驚かせた。

パラスポーツをもっと知って! 観客を巻き込んだクイズが大盛況


パラアスリートと一緒にパラリンピックについて学ぶ

会場を盛り上げながらリフトアップにチャレンジした三浦


第2部のスペシャルイベントでは、「パラリンピックの“パラ”の意味は?」「2021年の時点でパラリンピックを2回以上開催している都市は?」といったパラリンピックに関する問題に答えるというクイズコーナーが設けられ、アスリートと観客が一体となって頭をひねった。

なかでも会場をどっと盛り上げた“名クイズ”は、「パワーリフティング・三浦選手はやれんのか」クイズだ。

これは三浦がベンチプレスで100kgの重りを何回挙げられるか当てる質問で、回答者たちは5回、7回と答えた。しかし、隆々とした上半身を見せつけたあと、競技に入った三浦はなんと11回を挙上した。

会場を訪れていた江東区在住の今井知美さんと10歳の稜真くん親子は、「パワーリフティングがすごくおもしろかった!」と振り返り、「こういうイベントは、知らなかったことを知れてすごくいいですね。パラアスリートを応援したい気持ちが高まりました」と話していた。

パラアスリートたちが3年後に向け抱負

イベントが終盤になると、アスリートたちは3年後への抱負を述べた。

バドミントン同様、東京パラリンピックから正式競技となるテコンドーの伊藤力が「普段、トップパラアスリートと触れ合う機会がないので今日はモチベーションがぐっと上がりました。3年後、初代チャンピオンになれるように頑張ります」と誓えば、水泳の木村も「3年後、日本の水泳陣は強かったなと思ってもらえるよう、最高のパフォーマンスを見せます!」と宣言。射撃の田口は会場に「3年後までに日本ではたくさんの大会が開かれます。ぜひ大会に足を運んで3年の間にパラスポーツのルールや選手について覚えてくださいね」と呼びかけていた。

「3年」という月日は、長くて短い。バリアフリーなどの施策を講ずる主催者・関係者も、パフォーマンスを追求するアスリートも、パラスポーツの理解を深めて楽しむ観客も。それぞれがこの日、これからやるべきことについて思いを巡らせたことだろう。


text&photo by TEAM A
photo by Tokyo2020
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