2017.11.27

【パラサポNews】「ParaFes 2017~UNLOCK YOURSELF~」“超人たち”によるスポーツと音楽の祭典に観客4300人が興奮!

日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)は15日、両国国技館で超人たちによるスポーツと音楽の祭典「ParaFes 2017 ~UNLOCK YOURSELF~」を開催。オンリーワンの輝きを放つ卓越した人間“超人”による、人智を超えたパフォーマンスが繰り広げられた。

2回目となる今回のテーマは「冬」。パラリンピック冬季大会を彷彿とさせる照明、音、映像、テクノロジーを駆使し、観客をパラリンピックの世界にいざなう。
この日は、4300人の観客を前に、日本チームがパラリンピック出場を決めたパラアイスホッケーやメダルラッシュが期待されるアルペンスキーの選手たちが登場し、競技の魅力や見どころをアピールした。






オープニングを飾る歌舞伎の中村壱太郎


パラフェスは、歌舞伎界をけん引する若き歌舞伎俳優のひとり・中村壱太郎による歌舞伎口上で幕を開けた。パラリンピックはいつどのように始まったか、女形のこしらえで歴史を述べた後、パラフェス・キッズとパラフェスダンサーズによるパフォーマンス、パフォーマンス集団・かぐづちのLEDを使った演舞、そして両腕のないピアニストでありギタリストのジョナタ・バストスの見事な演奏で会場のボルテージは一気に上がった。

オープニングパフォーマンスに登場したジョナタ・バストスは、ブラジルから初来日。わずかな両腕とあごを使って鍵盤を弾く。超絶した技巧を披露し、観客からは大きな拍手が沸いた。リオパラリンピックの閉会式でも、足でギターを弾きならしたバストス。この日は「心臓が飛び出しそうなくらい興奮してる!」と話し、その驚異的なパフォーマンスで多くの観客を魅了した。

続く代表挨拶では、まずパラサポの山脇康会長が「いつもパラサポを応援してくれている皆さんなど多くの皆さんと一緒にこの日を迎えられてうれしい」と述べ、発起人でもある野田聖子衆議院議員が「皆さんがパラリンピックやパラスポーツ(に関心のある人とない人)の架け橋になって」とメッセージを送った。東京2020組織委員会の森喜朗会長も駆けつけ、「長いこと政治家をしていたが、こんなに人の集まるところで演説をしたことはない(笑)」と話し、大勢の観客に感激している様子だった。


超人のパフォーマンスを五感で味わえるパラフェスが開幕


代表が挨拶する中、熱気が高まる




次に登場したのは、俳優やフィルムメーカーとして活躍する斎藤工。ステージに斎藤が現われると黄色い声援が飛び、会場の雰囲気もさらにヒートアップ。過去に対談した、スノーボードの成田緑夢に注目していることや、アメリカの映画『マーダーボール』を見てパラスポーツの迫力に圧倒されたエピソードを披露。「ひとつひとつ知っていくことを積み重ね、皆さんと一緒にパラスポーツにはまっていきたい」と話した。

その後は、応援ゲストの斎藤が冬季競技の選手と見どころや魅力について語るコーナーに。まず、平昌パラリンピック出場を決めたばかりのパラアイスホッケー日本代表チームから須藤悟、高橋和廣、安中幹雄がステージに上がった。ステージ上で実際にスレッジと呼ばれるソリに乗った斎藤は、体をぐらつかせて不安定な状態を体感。斎藤は「向きを変えるにはどうするんですか」「腕の力を使うスポーツですね」などと興味津々。「生で見ると、ぶつかり合う音や迫力、全然違うんだろうなと思う」と感想を述べた。
3人は2010年に開催されたバンクーバーパラリンピックの銀メダリストでもある。高橋は「チーム一丸となり、平昌では最高の結果を出したい」とパラリンピックへの意気込みを語った。

続いて登場したのは、アルペンスキーで2年連続ワールドカップ総合優勝の森井大輝はじめ、同競技で金メダルの期待がかかる狩野亮、鈴木猛史。競技の紹介やプロモーションビデオを通じ、時速120kmを超える彼らのスピード、そしてそのスピードを追求するためにマシンのパーツにこだわる姿勢を伝えると、会場から驚きの声や拍手がおこった。リーダー格の森井は、平昌の目標について「僕たちの最大の目標は、表彰台独占」と力強くコメントし、「パラリンピックの金メダルを持っていないので、是が非でも獲りたい」と個人の目標もあわせて語った。


パラアイスホッケーチームを代表して平昌パラリンピックへの応援を呼びかける須藤悟、高橋和廣、安中幹雄



パラアイスホッケーの体験用スレッジに乗る斎藤



アルペンスキーからは、世界王者の森井大輝、ソチパラリンピックの金メダリスト狩野亮と鈴木猛史が登場


会場ではこの日、平昌パラリンピックでメダル獲得を目指すアルペンスキーの3選手が登場するスペシャルムービーが初公開された。





昨年のパラフェスに続く登場となった全盲のシンガーソングライター木下航志は、奇跡の歌声を披露。観客はアイマスクを着け、心で聴く新感覚の響きを体感した。さらに木下とバストスの一夜限りのコラボレーションによる「スタンド・バイ・ミー」も大成功。新進気鋭のサウンドクリエイターであり、ブレイクビーツ・ユニットのHIFANA(ハイファナ)は「パラスポーツの音(ノイズ)」で新たな音楽を創作。リオパラリンピックの名シーンや振ると音が鳴るメダルなどを紡ぐデジタル映像も大きなインパクトを残した。


感覚を研ぎ澄まして聴くブラインドコンサート



足の指でギターを巧みに操るバストスはまさに超人


クライマックスは、熊本県出身のロックバンドWANIMA(ワニマ)。「THANX」「いいから」「CHARM」「ともに」「やってみよう」の5曲を披露し、会場を興奮の渦に巻き込んだ。

最後に、出演者がステージに揃い、「最高でした!」(森井)、「平昌パラリンピック、応援よろしくお願いします!」(須藤)、「一緒にパラリンピック盛り上げましょう」(木下)、「ここに立てて幸せ」(中村)など思い思いに話した。


音でパラスポーツの面白さを印象づけたHIFANAのパフォーマンス



WANIMAがライブで盛り上げ、会場は一体感に包まれた


終了後、参加者の声を聞いた。

家族3世代で来場した女性(55)は、斎藤工のファンである娘に誘われ参加した。「以前からパラスポーツに興味あったけれど、実際にアルペンスキーの選手たちの声を聞いて力強いなと感じた。選手やアーティストの皆さんのパフォーマンスは尊敬に値する。孫たちにも伝えていきたいと思う」と熱っぽく語った。

もともと(応援役を務めていた)SMAPのファンだったことでパラスポーツを応援するようになったという来場者も少なくなかった。パラサポ主催である「パラ駅伝」の応援や「あすチャレ!アカデミー」にも参加してきたという女性(55)は「アルペンスキーの滑降するスピードが時速120kmと聞いて驚いた。映像を見て迫力を感じた」とコメント。パラフェスは2回目という女性(57)は「自分がバスケをやっていたので、東京パラリンピックでは車いすバスケットボールを観戦したいな」と笑顔で話した。

WANIMAのファンという男性(30)は、友人3人と訪れた。「ここに来るまであまり知らなかったけど、パラアイスホッケーの激しさに興味を持った。平昌でもがんばってもらいたい!」とメッセージを送った。


司会を務めたDJのnico(左)とフリーアナウンサーの本田朋子


エネルギッシュな手話通訳も好評だった



感動を呼んだバストスのピアノ演奏


漸進的なデジタルパラスポーツLIVE


<選手のコメント>
パラアイスホッケー
須藤悟「こういったイベントに出演するのは初めて。迫力に圧倒されつつ、しっかりがんばらないと、と思わされた」
高橋和廣「生で歌や演奏を聴くことができ、平昌に向けてテンションが上がった」
安中幹雄「緊張したけれど、東京パラリンピックの前に平昌があると多くの人に伝えられたかな」
アルペンスキー
森井大輝「(この日、出演するスペシャルムービーが披露され)一般の人にかっこいいと興味を持ってもらいたいし、平昌ではそれぞれの競技用具の違いなどに注目してほしい」
狩野亮「冬と夏の違いはあるが、一緒にパラリンピックを盛り上げていきたいし、僕たちがバトンをつないでいけたら」
鈴木猛史「パラリンピックのスタート並みに緊張しました(笑)」



text&photos by Parasapo



【ParaFes2017】オープニングパフォーマンスでの表現における訂正とお詫び



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