2017.11.23

【パラサポNews】蜷川実花監修『GO Journal』創刊! 記者発表にリオパラリンピックメダリストの辻沙絵らが登壇

日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)は、パラスポーツの興奮とパラアスリートたちの息づかいとそれを取り巻くカルチャーとの交錯点を伝えるフリーマガジン『GO Journal(ゴー ジャーナル)』創刊を記念し、銀座蔦屋書店で記者発表を行った。

高さのある本棚に囲まれた、アートな吹き抜けの空間で開かれた。GO Journal に掲載されている陸上・短距離の辻沙絵、走り幅跳びの山本篤、マッシュルームカットのボッチャ選手・高橋和樹の写真に囲まれ、記者発表会は進行した。


(後列左から)大日本印刷浅羽信行執行役員事業部長、パラサポ山脇康会長、キヤノン中村正陽ラグビーW杯/オリンピック・パラリンピック推進プロジェクトサブチーフ常務執行役員、(前列左から)鈴木俊一東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣、『GO Journal』クリエイティヴ・ディレクター蜷川実花、辻沙絵、高橋和樹、森喜朗東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長


パラスポーツの新たなファンを増やす画期的なマガジン


「感無量だけどここがスタート」と蜷川氏

「GO Journalは、これまでになかったクールでホットな読み応えのある内容。このような画期的なグラフィックマガジンをつくっていただきありがとうございました」
挨拶に立ったパラサポの山脇康会長が、監修の蜷川実花氏らに感謝を述べてイベントはスタートした。

この日は、パラサポの最高顧問でもある森喜朗東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長も出席。「2020年に向けて一生懸命やっているが、解決しなければならない問題がたくさんある。たとえば、東京には完全にバリアフリーになっているホテルが全然ない。この機会に(障がい者を取り巻く問題に)大いに興味を持ってほしい」と話し、会場を埋めた多くの記者にアピールした。


なお、銀座蔦屋書店を会場に、27日(月)まで開催される「GO Journal 創刊記念パラアスリート写真展」も始まった(入場無料。会場で『GO Journal』1 号を数量限定で配布中)。写真展は、内閣官房「オリンピック・パラリンピック基本方針推進調査」試行プロジェクトとして実施。
鈴木俊一東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣は「国民の関心はまだまだオリンピックに偏りがち。あと3年のうちにパラリンピックに対する理解を広めていかなければならないなかで、このグラフィックマガジンには一般の方がイメージするパラアスリートの姿とまた違う一面が映っていて、それがパラスポーツの理解の増進につながると思う」と期待を込めた。

トークショーとボッチャ体験でパラスポーツの奥深い魅力を発信


1号を手にする中井アナウンサー

続いて行われたトークショーでは、クリエイティヴ・ディレクターを務めた蜷川氏と、1号の表紙を飾るリオパラリンピック陸上競技メダリストの辻が登場。

冒頭で蜷川氏は、司会の中井美穂アナウンサーからGO Journalの出来上がりを見た感想を求められると、「思ったより立派になったなと。紙のずっしりとした重さがあり、取っておきたくなるものになった」と喜び、「パラスポーツに興味のない方に手に取ってもらいたい。『なんだろう、これ』という違和感でもいいんですけど、(パラスポーツへの興味が)広がるきっかけになるといいなと思って作っていた」と制作に込めたおもいを語った。


複数のフォトグラファーが参加するGO Journal。記念すべき1号の表紙は、蜷川氏が昨年パラリンピックの開会式に向かうリオの空港で「一目惚れ」したという辻を自ら撮影した。
ファッション誌のような撮影は初めてだったという辻も「実花さんやスタッフの皆さんがナチュラルな私を出してくれた。もう一回やりたいくらい楽しい撮影だった」と笑顔で振り返り、「表紙の一枚は、『目の前に金メダルがあると思って、そこを睨んで』と言われてイメージした表情。競技をやっている私、ファッショナブルな感じと、実花さんの世界観の全部が混ざり合っている」と満足そうに語った。


辻は東京での抱負を聞かれ「金メダルが欲しい。
国旗を揚げて国歌を聞いてまた新しい自分に出会いたい」と語った

トークショーでは、蜷川氏も惹かれたという辻の“内面から輝く強さ”が垣間見える場面があった。
「普段から義手をつけているのか」という質問に対し、辻は「私は生まれてからずっとこの状態で生きてきて、髪の毛縛ったり、靴ひも結んだりしてきた。この状態だからできる。うその手をつけても、私は私だし。逆にありのままの自分を受け入れてほしいと思っている。(テクノロジーを活かした筋電義手などに)変える気もないです」とキッパリ。

蜷川氏も「難しいお洋服を着てもらったり、義手をどう見せるかなど繊細にバランスを考えていたが、片手があるないは、もはや関係ない域になり、最後どうでもよくなった。とにかくかっこよかった」と撮影のエピソードを明かした。



続いてボッチャのリオパラリンピック日本代表・高橋も登壇し、ボッチャに挑戦するコーナーに。
初めて体験する蜷川氏に対し、ボールを触ったことがあるという辻がさすがの投球を見せたところで、次は高橋によるデモンストレーション。

「誰でもできるユニバーサルスポーツだけど、やってみるとわかる難しさや奥深さが魅力」
そう話す高橋は、最も障がいの重いクラスでランプと呼ばれる勾配具を使ってボールを転がす。競技アシスタントに「ちょっと左、もうちょっと左、ちょっと右……」とランプの位置や角度を指示し、自球を目標球にぴたりとアプローチ。アスリートならではのこだわりを見せつつ、正確な投球を披露して会場を沸かせた。

11月29日で東京パラリンピックまであと1000日を迎える。最後に、蜷川氏は「まずはしっかりいいものを継続させていくのが自分の役割」と話した。


ボッチャの醍醐味を伝えた高橋のデモンストレーション

銀座蔦屋書店に大勢の記者が集まった



A3 タブロイド判型のフリーペーパー『GO Journal』は、毎年2回発行予定。蔦屋書店(銀座、代官山、中目黒、京都岡崎、梅田、広島 T-SITE、六本松)などで配布されるほか、日本財団が助成する多言語発信サイト「nippon.com」で中国語、フランス語、スペイン語、アラビア語、ロシア語に翻訳され、世界に向けて発信する。

『GO Journal』、そして「創刊記念パラアスリート写真展」を通して、アスリートの魅力を感じてもらいたい。



text&photo by Parasapo
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