2016.04.27

【車いすテニス】世界トップレベルのプレーを間近で観戦できる! 4、5月に日本で開催される3大会の見どころ

9月のリオパラリンピックでも日本人選手の活躍が期待される車いすテニス。4、5月は世界屈指のプレーが生観戦できる大会が目白押し。観戦のポイントを予習して、会場に足を運んでみよう。

地元・上地の8連覇なるか?

まずは、4月28日(木)から5月1日(日)に兵庫県立三木総合防災公園ブルボンビーンズドームで開催される「DUNLOP KOBE OPEN 2016」。

「KOBE OPEN 国際車いすテニストーナメント」を前身とし、20年以上にわたって開催されている大会。国内選手に加えてアジア諸国の選手も参加している。


ベテラン齋田のVなるか


地元優勝を目指す女子の上地


女子は兵庫県出身の上地結衣が、2009年から7連覇中。地元開催の今大会には思い入れもあり、今年もファンの前で華麗なプレーを見せてくれるだろう。男子は、日本車いすテニス界のパイオニア・齋田悟司、北京パラリンピック代表の藤本佳伸といったベテラン勢に、西村祐亮、鈴木康平ら20代の選手がどう立ち向かうか。日本男子の選手層の厚さにも注目だ。

国枝・上地の連覇に期待!

次に、5月17日(火)から22日(日)に福岡県の筑豊ハイツテニスコートなどで行われる「JAPAN OPEN 2016 第32回飯塚国際車いすテニス大会」。

1985年に始まった歴史ある大会であり、国内で最もハイレベルなプレーが見られる大会のひとつ。グランドスラムに次ぐITFスーパーシリーズに格付けされ、世界のトップランカーがエントリーすることでも知られる。とくに今年は大会最終日の翌日から東京でワールドチームカップが開催されることもあり、男女、クァードとも世界の一流プレーヤーが大集結。例年にも増して、熱戦が繰り広げられることになりそうだ。

近年、まさに一球が勝敗を分ける実力伯仲の男子。国枝慎吾は1月の全豪オープン以降、約4か月ぶりのトーナメント出場となる。前人未踏の9度目Vをかけ、現世界ランキング1位のステファン・ウデ(フランス)、昨年の世界マスターズの覇者ヨアキム・ジェラード(ベルギー)、今年の全豪王者ゴードン・リード(イギリス)ら最強のライバルを迎え撃つ。また、4月のイスラエルオープンで元世界1位のマイケル・シェファーズ(オランダ)を破って優勝した眞田卓にも注目だ。威力と重さを備えたフォアハンドを武器に世界と渡り合うその実力を、今大会も見せつけてほしい。

女子は上地が4連覇を狙う。今年の全豪を制したジェシカ・グリフィオン(オランダ)、ロンドンパラリンピック銀メダリストのアニク・ファンクート(同)も出場予定。また、普段大会にはあまり出場しない、2014年アジアパラ競技大会優勝のカンタシット・サコーン(タイ)や中国の選手もエントリー。リオを前にした情報戦も気になるところだ。

クァードは世界トップ20がほぼ勢ぞろい。日本勢は世界ランキング6位の諸石照光、同8位で福岡出身の川野将太、ワールドチームカップ代表の古賀貴裕、平田眞一らが出場。世界王者ディラン・アルコット(オーストラリア)、元世界ナンバーワンのデビッド・ワグナー(アメリカ)らの牙城を崩せるかが見どころだ。クァードは頸椎損傷の選手も多い。握力が少ない場合はラケットと手をテーピングで固定することが認められている。スピードはさほどないが、頭脳的なクァードならではのプレーは必見だ。


上地の好敵手、ジェシカ・グリフィオン


世界ランキング1位のステファン・ウデ


日本で初開催!

そして、5月23日(月)から28日(土)まで東京の有明コロシアム・有明テニスの森公園で開催される「BNPパリバワールドチームカップ 車いすテニス世界国別選手権」。

一般のテニスのデビスカップやフェドカップのように、車いすテニスにも国別対抗戦がある。それが、1985年に始まったワールドチームカップだ。今大会で31回目となり、日本での開催は初。シングルスを2試合、ダブルスを1試合行う。男子は1部・2部に分かれ12ヵ国ずつ、女子は12か国、クァードとジュニアは8ヵ国で争う。リーグ戦の結果をもとに順位決定トーナメントを行い、最終順位を決める。


クァードの諸石

国枝は2003年ポーランド大会で当時19歳ながら出場した単複全試合で勝利し、チームの初優勝に貢献。世界的に注目されるきっかけになった。男子は2007年にも頂点に立っているが、それ以降は優勝から遠ざかっている。女子とクァードは、ともに昨年は準優勝。地元開催で初制覇を誓う。ジュニアの部は日本代表が初参戦。2020年東京パラリンピックをめざす選手にとって今大会の経験は大きな財産になるだろう。

中澤吉裕監督は、「強豪国との対戦になるが、日本も強い。男子、女子、クァードとすべてのカテゴリーで優勝をめざす」と意欲を燃やす。また、「日本代表はスタッフ・選手が一丸となっているが、観客の声援があって初めて“チーム”として完成する。ぜひ会場に足を運んでください」と来場を呼び掛けている。


スピード感や守備範囲の広さは車いすテニスならではの魅力。テニスが好きな人も、初めて観る人も楽しめるはずだ。東京パラリンピックで車いすテニスの会場になる有明が、満員の観客で埋まることを期待したい。



text by Miharu Araki
photo by REUTERS/AFLO,X-1
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