2016.11.10

【パラサポNews】東南アジア地域でパラリンピックを盛り上げる担い手に。若手18人が[パラスポーツマネジメント研修]のために来日

日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)と日本パラリンピック委員会の協力のもと、日本スポーツ振興センターとアギトス財団は、東南アジア9ヵ国から18人のパラリンピック関係者を招き、10月20日から5日間にわたって「パラスポーツマネジメント研修」を開催した。国立スポーツ科学センターで行われた研修には、カンボジア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、東ティモールから それぞれ2人ずつが参加し、パラリンピックムーブメントを推進する担い手を育成することを目的とし、パラリンピック・ネットワークの構築や地域連携のさらなる強化を目指した。

参加したのは各国のパラリンピック委員会から推薦を受けた、次世代を担う若手の職員やボランティアたち。彼らは研修に先立ち、自国のパラリンピック委員会が抱える問題点や課題について学び、解決策を探すべく研修会に臨んだ。最初の2日間はワールド・スポーツアカデミーのベテランたちが講師を務め、“伝えたいメッセージを、的確かつシンプルにするにはどうすればいいか”“効果的なスライドはどうやったら作れるか”“ホワイトボードの書き方や見せ方はどうすればいいか”など、プレゼンテーション能力を徹底的に鍛えた。

パラリンピックを盛り上げたいという情熱は誰にも負けない、頼もしいメンバーたちであるが、人前で話をすることに慣れている人は少なく、プレゼンテーション能力を学ぶことは、とても重要であった。


フィリップ・クレイヴァン会長の基調講演を聞く機会も

残りの日程は、IPC(国際パラリンピック委員会)アカデミーの講師からパラリンピック概要、パラリンピックムーブメントの盛り上げ方、理想的なガバナンスのあり方、IPCとの連携方法などを学んだ。それぞれの国が抱える問題をオープンにして時間も設けられた。最終日の発表は、初日の実技に比べて内容も見せ方にも格段の差があった。

研修生らは、「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム」で行われた国際パラリンピック委員会のフィリップ・クレイヴァン会長や国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長の基調講演を聞く機会にも恵まれた。また、日本ブラインドサッカー協会の協力を得て、競技体験も経験できた。


研修は5日間の日程を終了したが、研修生たちには14ヵ月以内に、今回学んだ内容や手法を用い、自国で3回研修会を開催する義務が課せられている。

ミャンマーから参加した女性は、「研修会を機に、さらにパラリンピックムーブメントを推進していきたいと思うようになった。そのために自分ができることは、医学博士という立場を活かし、パラリンピックのクラス分け委員として自国で活躍することではないかと考えるようになった。隣国で行われるワークショップなどに、積極的に参加していく」と抱負を語った。

最終日には研修生全員が「ありがとうございました」と頭を深々と下げる姿が印象的だった。東南アジア地域でこれからパラリンピックを盛り上げていく、彼らの存在に期待したい。


習ったことを最大限活かしてプレゼンテーション


初日とはまるで別人のようなパフォーマンスを見せた



text&photo by Miki Matheson

※アギトス財団(Agitos Foundation)とは、国際パラリンピック委員会の開発を担う機関で、組織名はパラリンピックのシンボ ルであるアギトスマークに由来する。2012 年に創設されて以来、全ての人にとってのインクルーシブな社会の構築に貢献するためのツールとして、パラスポーツの発展を国際的にリードする機関として活動している。
  • Share on Facebook
  • Share on Twitter
  • Share on Google+