[第1回ドリームカップ車いすテニス選抜ジュニアチーム戦] 丸山弘道コーチがジュニア世代の成長を育む全国大会を開催

[第1回ドリームカップ車いすテニス選抜ジュニアチーム戦] 丸山弘道コーチがジュニア世代の成長を育む全国大会を開催
2015.12.14.MON 公開

12月12日、13日の2日間に渡って、「第1回ドリームカップ車いすテニス選抜ジュニアチーム戦」が江坂テニスセンター(大阪)で開催された。世界ランキング1位の国枝慎吾らトップ選手を指導する丸山弘道氏が主催。2020年東京パラリンピックを夢見る、小学生から高校生までの16人が全国各地から集まった。

17歳以下のジュニア選手による車いすテニスの全国大会は、今年3月に丸山氏が開催した個人戦の「第1回車いすテニスジュニア選手権大会」以来となり、チーム戦としては初めての開催となる。これまで地方の大会こそあったものの、全国大会はなかった。今回は「夢を追う子どもたちに活躍のチャンスを与えたい」と考える丸山氏に共感したスポンサーの支 援もあって実現に至った。

真剣な表情で試合を行う参加者

選手は東日本と西日本チームにそれぞれ分かれて試合を行い、1日目は時間制限30分間のシングルス、2日目はダブルスを戦った。その結果、196点対175点で西日本チームが勝利。結果が発表されると、メンバーは歓声を上げて喜んだ。

憧れの国枝慎吾がサプライズで登場!

参加した子どもたちには共通のヒーローがいる。サプライズゲストとして参加した、パラリンピック金メダリストの国枝慎吾だ。

西日本代表で中学3年生の清水克起君は「朝、受付に行ったら、大きな体の選手が迎えてくれてびっくりした。自分に足りないチェアワークについて質問をしようとしたら、向こうからいろいろアドバイスしてくれた」と興奮気味に話した。今後は「フォームの修正をしていき、もっと上を目指したい」と力強く語り、決意を新たにしたようだ。小学6年生の高野頌吾君は、ジャパンオープンで世界の有力選手の試合を見たことがあると言い、「国枝選手のようなサーブを打てる選手になって、将来は東京パラリンピックに出場できる選手になりたい」と未来を見据えて目を輝かせた。

また、「道具を大切にしてほしい」「成長過程にある子どもたちに体に合った車いすに乗ってもらいたい」(丸山氏)という狙いで、国枝ら選手の車いすの開発や調整を手がけるオーエックスエンジニアリングの安大輔氏のセミナーも実施。参加者向けに競技用車いすの仕組みを講義した後、国枝の車いす操作をじっくり見て研究する時間も。その後は、東西対抗のリレーでチームの結束力を強めた。

テニスだけでなく人間性も養う機会に

ほとんどの参加者がチーム戦に出場するのは初めて。初日は緊張気味だった彼らだが、交流を重ねて次第にチームメートたちと打ち解け、2日目は朝の準備運動の段階からリラックスした様子。試合前には円陣を組んで士気を高めるなど、チーム戦を通して絆を深めた。

また、試合終了後は丸山氏や国枝らによる特別レッスンが行われた。三角コーンを使ったターンの練習では、丸山氏が「丁寧にする気持ちが大事。そうするとコントロールできる」とアドバイス。子どもたちは頷きながら、自分のチェアワークを確認していた。半面を使って子どもたちと打ち合った国枝は、時に厳しいコースにもショットを繰り出し、「取れるよ!」「もう一本!」と声をかけ、参加者の闘争心を刺激。一本ごとに集中力が高まる子どもたちの動きを見守った。最後に国枝は、参加者全員に「普段は僕も、みんなと変わらないような基本練習が多い。その中でいかに課題を見つけて取り組むか。一球一球の丁寧さと重みを感じて」とメッセージを送った。

国枝は閉会式のプレゼンターも務めた photo by Miharu Araki
国枝は閉会式のプレゼンターも務めた
photo by Miharu Araki

今年から大会に出場するようになったという中学1年生の在間裕大君は、「初日に国枝選手に教わったバックハンドを打つ時の肩の入れ方を、国枝選手との特別レッスンで実践できたのがよかった。チーム戦は責任を感じるけれど、仲間と協力してできた」と充実した表情を見せていた。大会は挨拶やマナー、感謝の気持ちなどを学ぶ絶好の機会にもなっており、子どもたちの成長の糧になったようだ。

丸山氏は最後に子どもたちに、「夢を持つこと、夢を叶える努力をすることが大切。力強く、たくましくなってほしい」と語りかけ、大会を締めた。

text by Asuka Senaga , Miharu Araki
photo by AFLO SPORT

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