デフ陸上

画像をタップすると拡大できます

走る跳ぶ投げる… 音のない世界で己と向き合う

陸上と一言で言っても「走、跳、投」があり、聴覚障がい者のオリンピックであるデフリンピックで行われるのは、男女合わせて全部で44種目あります。ルールは健常者競技とほとんど変わりませんが、大きな特徴として、短距離種目において聴覚障がいのある選手たちが0.1秒のロスもなくスタートするために、光刺激スタートシステム(=スタートランプ)が使用されます。1レーンに1つずつ置かれ、光の色でスタートを合図する機械です。競技は、補聴器や人工内耳を外した同条件の中で行われます。全種目における出場資格として、補聴器なしの状態で聴力レベルが55db以上であることが条件となります。

私がこの競技を始めたキッカケ

佐藤 湊選手

第22回夏季デフリンピック競技大会ソフィア2013 2位
第3回世界ろう者陸上競技選手権大会 3位

世界に挑戦したい

私が棒高跳を始めたのは高校2年生になる時でした。やってみたいという強い興味と「世界に挑戦したい」という思いからです。棒(ポール)を使って、一瞬にしてふわっと高く舞い上がることができる魅力的な種目です。初めてポールを曲げて跳んだ時の景色と興奮は今でも忘れられません。もっと高く、もっと広い景色を見たい、そしてデフリンピックで金メダルを獲る!という目標を持って励んでいます。棒高跳の選手は少ないですが、私はもっとこの景色を多くの人に知ってもらいたいです。聞こえなくても跳べる。一緒にこの景色を見に行こう!

石田 考正選手

第24回夏季デフリンピック競技大会ブラジル2012 1位
第5回世界デフ陸上競技選手権大会 1位

より良い社会の構築を目指して

スポーツの素晴らしさは健康に生活できる、心をリフレッシュさせる事です。 健康な体で(障がいの有無に関係なく)あれば、どんな事でもチャレンジしていくことが出来る。 スポーツをする事で心をリフレッシュさせ、より良い仕事ができ、人との関わりが良くなる。そうすれば良い社会に繋がるじゃないかと思っています。 スポーツを通じてたくさんの人に夢や元気や活力を与えていけるような人(選手)になりたいです。 さぁ、一緒にチャレンジしてみませんか?

山田 真樹選手

第23回夏季デフリンピック競技大会サムスン2017 1位
第5回世界デフ陸上競技選手権大会 1位

世界と戦える喜び

東日本大震災の時に私は母の祖国イギリスに帰り、そこで一ヶ月ほどジョギングをしていたところ、走りの神様が舞い降りました。帰国後の体力テストで、私は驚くべき記録を出したのです。渡英前は学年内で5位だったのですが、そこではなんと1位になりました。当時は卓球部でしたが、高等部になったらぜひ陸上競技部に入ってくれと先輩や顧問からの勧誘が始まりました。そうして、私は高校一年生で陸上競技を始めたのです。試合に出る度上がっていくタイム、改善されるフォームに快感を覚え、走ることが楽しいと心から思いました。次第に私はデフリンピックに出ることも夢ではないと思うようになりました。実際、国内大会だけに留まらず、世界の舞台に立つことができるようになりました。国際試合には、試合前後選手とのコミュニケーションの楽しさがあります。国を超えた選手同士の支え合いや交流はかけがえのない経験になります。私は走る楽しさや世界と戦える喜びを伝える選手でい続けます。

この競技のチームを検索してみよう!

対象

  • 聴覚障がい

マイパラ内で検索出来るチームでは上記以外の障害でも参加できるチームもあります。
パラリンピックの対象の障害については下記競技団体へお問い合わせください。

競技団体