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かっこいい義足、かわいいアクセサリー、おしゃれな用具……自国のプライドを自分らしく表現!
パラスポーツで使う用具は、世界中にかっこよさやおしゃれをアピールできる!? 国際大会でひときわ目を引いた、かっこいい義足やおしゃれな用具で競技する選手たちを一挙紹介!
かっこいい義足が目を引く陸上競技。実は、義足と体をつなぐソケット部分は、自分の好きな生地を持ち込んで絵柄を自由にデザインできる。リオ2016パラリンピック男子200m(T42)で銀メダルを獲得した南アフリカのNtando Mahlanguは表彰式で、大会カラーである緑、黄色、青をあしらったソケットを選択した。パラリンピックという大きな舞台にかけた想いが伝わってくる。
射撃日本代表の水田光夏は大のピンク好き。東京2020パラリンピックに出場した際は、大会マスコットであるソメイティ好きだったことも相まって、髪、ネイル、ヘアゴム、アイメイク、リップ、ユニフォーム、競技に使うテーブル……ほぼ全身ピンクで登場。こだわりのピンクコーデで会場に花を添えた。
夏はローイング、冬はクロスカントリースキーの二刀流選手のBirgit Skarstein(ノルウェー)は、シットスキーの風よけに国旗と同じ赤、白、藍をデザイン。シンプルな直線は、芯の強さとクールさを感じさせる。よく見ると、ところどころに国旗と同じ色のハート形のステッカーのようなものが貼られているなど、細部にもこだわりが。
義足のパラスノーボーダーのなかには、義足をむき出しにして滑っている選手も多い。理由は、かっこいい義足を見せつけたり、義足が引っかかってウエアが切れないようにしたりするためだとか。スノーボードのルーマニア代表Ⅿihaita Paparaは、競技を見ている人の視線が集まりやすい袖や義足に国旗をモチーフにしたデザインをあしらった。シンプルながら印象に残るデザインの義足で滑るってクール!
「氷上のチェス」とも称される車いすカーリング。激しい動きはないものの、選手たちの鋭いまなざしからはメンタリティの強さがほとばしっており、息をのむかけ引きが繰り広げられる。スロバキア代表のMonika Kunkelovaは、そんな車いすカーラーの内に秘めた想いを表すかのように、さりげなく伝統的な刺繍のリボンをつけて登場した。
アーチェリー選手のザーラ・ネマティは、ロンドン2012パラリンピックでイラン人女性として初めて、自国に金メダルもたらした。2016年にはオリンピックとパラリンピックの両大会に出場。東京パラリンピックでは3連覇を達成した。表彰台に上がったネマティは、国旗と同じ緑、白、赤をあしらったヒジャブと車いすが特に印象的だった。
東京パラリンピックでゴールボール女子オーストラリア代表の選手が着用していたアイマスクは、オーストラリア先住民族に由来するドットで描かれたデザインだ。目を連想させる円をモチーフにした図柄と、先住民が狩りで使っていたブーメランが描かれており、まさに勝利を獲りに行く“ハンター”を思わせる。
パラ陸上界のおしゃれな個性派といえば、陸上競技の前川楓だろう。義足や私服はもちろんのこと、ヘアスタイルにこだわりがあり、ことあるごとに個性的なカラーに挑戦。東京パラリンピックではレインボーカラーの髪色だったが、7月にパリで開催されたパリ2023世界パラ陸上競技選手権大会には、赤と白のジャパンカラーに染め上げて出場した。義足の板バネ部分も「(だるまや招き猫など)日本のシールを持っていき、いっぱい貼りました」。
赤丸急上昇中! 車いすテニスの小田凱人は、パリパラリンピックの金メダル候補だ。そして小田といえば「ハチマキ」だろう。実は海外では、ハチマキは日本独自の文化として認識されることが多く、まさに「日本代表」を象徴するアイテム。小田は、今年4月の飯塚国際車いすテニス大会(ジャパンオープン)に白色の鉢巻をなんと20本も(!)用意していたそう。同大会優勝の陰の立役者といえるかもしれない。
text by TEAM A
key visual by X-1