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Sports 競技を知る
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【パラスポーツ!これだけは知りたい】車いすラグビー

車いすラグビーは、四肢に障がいのある選手が行う、1チーム4人でプレーする競技。車いす同士でのタックルが認められており、タックルしたときの大きな音が会場に響き渡る。
クラス分け
選手は、障がいの程度に応じてクラス分けされ、0.5点~3.5点まで持ち点が与えられる(持ち点が小さいほど障がいが重い)。試合では、4人の持ち点合計が8点以内になるようメンバーを編成するため、障がいの重い、軽いを問わず選手に出場のチャンスが与えられる。
また、車いすラグビーは男女混合の競技で、女子選手がコートに入ると、コート上の4人の持ち点の合計に追加ポイントが与えられるため8点よりも大きくなる。
競技用具
車いすラグビーの競技用車いすは「ラグ車」とも呼ばれる。タイヤはハの字で回転性や機敏性があり、タイヤにはスポークカバーが付いていて頑丈な作りになっている。車いすは攻撃型と守備型の2種類があり、攻撃型の車いすは全体的にコンパクトで、細かいターンや動きができるようになっている。守備型の車いすは前に突き出したバンパーが特徴で、相手選手の動きを止めるのに適している。
おさえておきたいルール
ボールを持った選手の競技用車いすの車輪2つがトライラインを越えると1点。8分のピリオドを4回行い、試合終了の際に得点が多いチームが勝利する。
コートの広さはバスケットボールと同じ。ボールは一般のラグビーのような楕円形ではなく、バレーボールの5号球をもとにした車いすラグビー専用の丸いボールを使っている。また、一般のラグビーでは横(平行)もしくは後ろにいる選手にしかパスできないが、車いすラグビーではボールを前方に投げられる。ゴール前にいる味方にロングパスを出し、一気に得点というシーンも。
ここに注目
車いすラグビーではそれぞれが自分の役割を果たすチームワークも見どころのひとつ。ボールを持っている選手だけではなく、障がいの重い選手が守備型の車いすのバンパーで障がいの軽い選手をブロックし、味方の進む道を作る様子などにも注目したい。
車いすラグビー日本代表は、リオ2016パラリンピック、東京2020パラリンピックでは銅メダル。パリ2024パラリンピックでは念願の金メダルを獲得した!
text by Parasapo
illustration by Kazue Shima