【パラスポーツ!これだけは知りたい】バイアスロン

2025.04.16.WED 公開

バイアスロン(パラバイアスロン)は、クロスカントリースキーと、銃で標的を撃つ射撃を組み合わせた競技。登り坂や下り坂、カーブなどのあるコースを1周し射場で射撃、を繰り返しゴールするまでのタイムを競う。

photo by AFLO SPORT

クラス分け

クラス分けはクロスカントリースキーと同じく障がいの種類によって、立位、座位、視覚障がいの3つのカテゴリーがあり、その中で障がいの程度や種類によりさらにクラスが分かれている。
クロスカントリースキーでも用いられている「計算タイム制」により、実際のタイムに選手のクラスによって決められた係数をかけ、その結果が選手の記録となる。たとえば、実際のタイムが100秒だったとして、係数が90%だとすると、計算タイムは90秒だ。この係数は、障がいが重いほど小さく、障がいが軽いほど大きくなるよう設定されており、障がいの程度が異なる選手同士でも、公平に競い合うことができるよう工夫されている。

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競技用具

立位、視覚障がいのカテゴリーでは、スキーとストックは一般のバイアスロン、クロスカントリースキーと変わらない。下肢に障がいのある座位カテゴリーの選手は、シートにスキーを2本取り付けた「シットスキー」に乗って競技を行う。

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使用する銃は、一般のバイアスロンとパラバイアスロンで異なる。一般のバイアスロンは火薬を用いた銃で50mの距離で射撃をするが、パラスポーツのバイアスロンは10mの距離で、立位と座位のカテゴリーでは空気の力で撃つエアライフル、視覚障がいカテゴリーでは音で標的の位置がわかるようになっているビームライフルを使用する。

おさえておきたいルール

競技場は「クロスカントリースキー」を滑るコースと、「射撃」を行う射場からなる。
例えばインディビジュアル種目では、2.5kmのコースを5周し12.5kmを滑る。コースを1周した後に射場で射撃を5射するが、標的を外すと、外した弾数と同じ回数「ペナルティーループ」を滑る必要がある。外した弾数につき1分が計算タイムに加算される種目もある。

ここに注目

「クロスカントリースキー」と「射撃」の両方を行うバイアスロンでは、「クロスカントリースキー」の直後に「射撃」を行うという「動」と「静」の正反対の要素が要求される。スキーの技術や持久力に加え、集中力や射撃の正確性を発揮する、選手たちのプレーに注目!

photo by AFLO SPORT

<バイアスロンについて詳しく知りたい方はこちら!>

text by parasapo
illustration by Kazue Shima

『【パラスポーツ!これだけは知りたい】バイアスロン』