[経済同友会東京オリンピック・パラリンピック2020委員会]パラリンピック競技団体が企業に人材支援訴え

2015.12.18.FRI 公開

経済同友会は12月3日、パラスポーツの振興に向けた企業による人材支援策等をテーマに、パラリンピック競技団体を招聘した会合を都内の日本工業倶楽部で開催した。経済同友会が設置している「東京オリンピック・パラリンピック2020委員会」の一環で、会員である企業経営者ら60人が参加した。

会合を共催した日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)の小澤直常務理事は、競技団体の約7割は専従スタッフがおらず、組織基盤の脆弱さが課題となってきたと指摘、パラサポとして競技団体の人材確保を支援する助成制度を新たに開始したことを発表し、さらに企業からの人材派遣の必要性を訴えた。

これを受け、パラ陸上競技連盟の指宿立理事は、経理や広報業務に加え、国際渉外や通翻訳経験のある人材の必要性について説明。続いて、日本身体障がい者水泳連盟の桜井誠一常務理事は、「賛助会員やスポンサー獲得に向けて営業力のある方やメディア対応などの経験がある方と、選手や競技の魅力を一緒に伝えていきたい」と語った。また、日本パラ・パワーリフティング連盟の吉田進理事長は、「2020年にはなんとか金メダルを獲りたい。その夢に向かって一緒に動いてほしい」と訴えた。

委員会を担当する新浪剛史副代表幹事(サントリーホールディングス代表取締役社長)は、「高齢化を迎えた日本におけるダイバーシティの進展を考えると、パラリンピックの成功とパラスポーツの発展は2020年以降も大変重要なテーマ。競技団体が必要な人材を企業で派遣することでお役に立てないか議論し、可能性を話し合いたい」と語り、出席した企業経営者らに協力を呼びかけた。

企業経営者ら60人が参加した

新浪剛史副代表幹事 photo by KEIZAI DOYUKAI

text by Katsuhiro Motoyama
photo by Parasapo

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