社会人約320名に聞いた! 東京パラリンピックで観戦したい競技ベスト5

2019.05.14.TUE 公開
2020年の最大のイベントといえば、誰もが知る東京オリンピック・パラリンピックだ。現在は、各競技の選考会やテストイベントが行われていたりと、テレビなどのメディアでも話題にあがることが増えてきている。そんな中において、今パラスポーツの注目度が俄然、上り調子。メディアを通じて、何かしらの競技やパラアスリートを見たことがある人も多いだろう。しかし、面白そうな競技は?何を応援すればいい?というパラスポーツ初心者が多いのも実情。そこで、2月13日に開催された経済同友会主催『パラスポーツ運動会』で実際にパラスポーツを体験し、その魅力や面白さに気づいた社会人にアンケートを実施。その集計結果から「東京パラリンピックで観戦したい競技」上位ベスト5に選ばれた競技を紹介する。


第1位 車いすバスケットボール

(写真はロンドンパラリンピック)ⓒGetty Images Sport

世界的にも人気! パラスポーツ界の花形競技で、圧倒的支持を獲得!

1チーム5人の選手がコートに上がり、10分×4クォーターで得点を競い合う車いすバスケットボール。コートの広さやゴールも一般のバスケットボールと同じ高さに設定されている。そのため、シュートやリバウンドなどでは、片輪を浮かせてより高さを出すテクニックが飛び出すなど、華麗な車いすさばき、激しい攻防など、見どころの多い競技である。チーム編成も特徴的で、障がいの程度によって持ち点が1.0~4.5点まで0.5点きざみでクラス分けされる。コート上の5人の合計は持ち点が14.0点以内で編成しなくてはならないルールだ。

▼アンケートの声 
「学生時代にバスケをやっていたので、車いすバスケに興味があります。ぜひ生で観戦してみたいですね!」(20代・男性)
 
「今回の体験で競技用の車いすにとても興味を持ったので、車いすの競技に注目していきたいです」(30代・女性)

ルールが似ていた車いすポートボールを体験した人はもちろん、漫画やドラマの題材として一般層への認知度が高いだけあって圧倒的な票を集めた。
 

第2位 ボッチャ

(写真はロンドンパラリンピック)ⓒGetty Images Sport

老若男女問わず、どんな人でも楽しめる頭脳戦ゲーム

性別や年齢、体力差に関係なくプレーすることができ、初めて体験する人でも気軽に楽しめる競技のボッチャ。パラリンピック独自の競技ということもあり、注目度も高い。社内でボッチャ部が設立されている企業などもあり、身近なパラスポーツとして、その面白さや奥深さが、世の中に着実に伝わり始めている競技と言えるだろう。
 
▼アンケートの声 
「細かな技術、戦略性の高いスポーツなので、そういったところに注目して観てみたい」(40代・男性)
 
「簡単そうで誰でも参加できるけど、実際にやってみると、高度なテクニックや日頃の練習の大切さを実感した」(30代・女性)

手軽に楽しめつつも、勝利のためのプロセスや高度な戦略性、繊細な投球技術など、玄人目線で楽しめる部分も人気の秘訣のようだ。


第3位 シッティングバレーボール

(写真はリオパラリンピック)ⓒGetty Images Sport

高速の攻防は、観戦していてスリリング!

パラスポーツ運動会で体験した人たちのほとんどが、ルールである「お尻を床につけてプレーする」ことができず、難しいと言っていたシッティングバレーボール。だが、トップ選手の試合となると全く違う。強烈なレシーブやギリギリのボールを拾ったりと、スーパープレー連発のスピーディーな展開を楽しめる。その速さゆえにちょっとでも目を離すと点が入っていることもしばしば。見る側も集中力が必要!

▼アンケートの声 
「展開が早くて面白いし、普段運動をしていない人でも体力とか関係なく楽しめるのがいい」(30代・男性)
 
「実際にやってみてなかなか難しかったので、トップ選手のプレーを目の前で観てみたいですね!」(20代・男性)

実際に体験してみたからこそ難しさが分かるので、ぜひトップ選手の試合を観たい、という声が多かった。


第4位 車いすラグビー

(写真はロンドンパラリンピック)ⓒGetty Images Sport

車いす競技で唯一激しいぶつかり合いがOK!

装甲車のような競技用車いすに乗り、得点を競い合う車いすラグビー。もっとも特徴的なのが車いすでのタックルが認められているところ。車いす同士がぶつかった衝撃音が会場に鳴り響き、迫力満点の試合を楽しめる。選手は障がいの軽い、重いで持ち点が設定され、コート上の4選手の合計点が8点になるように編成されるのも特徴。
 
▼アンケートの声 
 「学生時代にラグビーをやっていたので、車いすラグビーは見てみたいし、やってみたい。一度、あのタックルの激しさを体験してみたいです」(30代・男性)

「企業で応援しているパラスポーツなので現地でぜひ声援を送りたい。車いすラグビーはチームスポーツなので観戦していて盛り上がる!」(40代・男性)
 
ラグビー経験者やチームスポーツ好きから多くの票を獲得。激しいぶつかり合いが頻繁に起こる、ダイナミックな試合展開も高評価だった。


第5位 車いすテニス

(写真はリオパラリンピック)ⓒGetty Images Sport

世界で活躍する名選手たちのプレーに注目!

コートや用具など、ルールは一般のテニスとほぼ同じ。一番の違いはボールを2バウンド以内に返球すればOK、ということ。障がいの程度や種類で、シングルス(男子/女子)、ダブルス(男子/女子)、クァード シングルス(混合)、クァード ダブルス(混合)の6種目に分かれている。年間グランドスラムの達成やパラリンピックで金メダルを獲得している世界ランキング1位の国枝慎吾選手、世界ランク2位の上地結衣選手など、「日本には名選手が多いので、ぜひ観戦してみたい!」という声が多かった競技だ。
  
▼アンケートの声 
 「世界のトッププレイヤーである国枝慎吾選手のプレーを観てみたい!」(20代・女性)
 
「実際に車いすを操縦してみて、スピードを出すのには相当な練習が必要だと実感したが、テニスは球も速いので実際にどんなプレーになるのか観てみたい」(40代・男性)

プロ選手のスピーディーな動きや正確なサーブ、レシーブにも注目。2020年の東京パラリンピックで金メダルを獲得する瞬間に立ち会えるかも!?


以上がベスト5の結果となった。車いすバスケットボールや車いすテニスは元々の知名度が高いこともありランクインは妥当といったところではあるが、パラスポーツ運動会で実施されたボッチャとシッティングバレーボールもそれぞれ2位、4位にランクイン! まさに、パラスポーツを体験することでより一層興味を持った、というアンケート結果となった。2020年の本番に近づくにつれ、各地でパラスポーツを体験できるイベントも増えていく。まずは一度でいいので実際に体験して、ぜひパラスポーツに触れてみて欲しい。

Text by Jun Nakazawa(Parasapo Lab)
photo by Getty Images Sport 

『社会人約320名に聞いた! 東京パラリンピックで観戦したい競技ベスト5』