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車いすバスケットボール
【動画+解説で知る!パラスポーツ】これが車いすバスケットボールだ!
「パラスポーツのことを知りたい!」
そんな方、まずはここから。動画を見て、合わせてこの記事を読めば、パラスポーツの面白さがバッチリわかるはず。
今回は車いすバスケットボール編。
選手がプレーする動画のシーンを取り上げながら、車いすバスケットボールがどんなスポーツなのか、基本をご紹介。
日本車いすバスケットボール連盟の「なかのひと」と、クラブチーム・NO EXCUSEの鈴木さんの詳しすぎる解説と共にお送りします!
《まずは、動画をみてみよう!》
今回解説いただくのはこちらの方々です!
なかのひと(なかのひと)さん
鈴木ゆか(すずき・ゆか)さん
1チーム5人。選手には障がいの程度に応じて持ち点が!
まずは、車いすバスケットボールの選手の「クラス分け」について。
車いすバスケットボールには選手の障がいの程度によって持ち点が設定される「クラス分け」システムがある。
持ち点は1.0点から0.5点きざみで4.5点まで。障がいが重い選手は点数が低く、障がいが軽い選手は点数が高い。主に持ち点1.0点~2.5点の選手を「ローポインター」、持ち点3.0点~4.5点の選手を「ハイポインター」と呼ぶ。
コートでプレーする1チーム5人の持ち点の合計は、14点以内と決められている。
障がいの軽い選手だけではなく、色々な障がいの程度の選手5人をいかに組み合わせるかも戦略のポイントとなる。
タイヤがハの字になった競技用車いす
車いすバスケットボールで使用する競技用車いすは、日常用の車いすと違い、タイヤがハの字になっている。このハの字になっているタイヤの傾きの角度をキャンバー角といい、この傾きがあることで、車いすの向きを変えやすくなっている。ちなみに、ブレーキはついていない! |
競技用車いすにはベルトがついていて、選手の身体をがっちり座面に固定し、安定したプレーが可能に。シートの高さや厚みなどは、選手それぞれ自分にあわせてアレンジしている。 |
競技用車いすの前にはバンパーがついていて、車いす同士がぶつかったときに選手の身体を守る!他の選手の車いすに引っかからないようにする役割も。 |
また、後ろに重心がかかっても倒れないように、車いすの後ろ側には小さな車輪(リアキャスター)がついている。 |
コートの大きさ、リングの高さは一般のバスケットボールと一緒!
続いて、車いすバスケットボールの基本ルールを。
コート(28m×15m)、リングの高さ(3.05m)、使用するボールは、バスケットボールと同じ。
試合は10分のクォーターを4回、合計40分で行われる。
連携してパスをつなぎ、シュート!
ドリブル、車いすをプッシュ、パスをつなげてシュート!
3ポイントラインの内側からシュートを決めると2点が入る。
オフェンスは一度ボールを持ってから、24秒以内にシュートをしなければならない。攻撃側の障がいの重い選手が守備側の選手の動きを止める壁となって味方の攻撃チャンスをつくるスクリーンプレーなど、ボールを持っていない選手も含めたチームの連携がカギを握る。
「ダブルドリブル」はない!
車いすバスケットボールならではのルールを紹介。
バスケットボールにある反則「ダブルドリブル」はなく、何回ドリブルをしてもOK。
ただ、ボールをもった状態で車いすをプッシュ(押す)できる回数は、一度に2回まで。2回以内でプッシュした後ドリブルをすれば、また2回まで車いすをプッシュできる。
例えば、
ドリブル⇒車いすをプッシュ⇒またドリブル⇒また車いすをプッシュ……
と繰り返してボールを運ぶこともできる。
3回以上連続でプッシュすると、「トラヴェリング」で反則となるので注意!
難しい3ポイントシュート!
3ポイントラインの外から放ったシュートは、バスケットボールと同じく3点が入る! ジャンプせず、上半身の筋力だけでリングを射抜く、高い技術が必要な迫力あるプレーに注目!
激しい競り合い!ディフェンスにも注目
ジャンプをしないため高さのある選手が有利になりやすい車いすバスケットボールでは、選手の位置取りが重要。ディフェンスは車いすを細かく操作しオフェンスの中心となる選手をゴールから遠い位置で釘付けにするなど、得点を防ぐための戦術も。
ボールをもっているオフェンスの選手は、ディフェンスを受けながらもドリブルやパス、シュートを5秒以内にしなくてはならず、なんとか次のプレーにつなげようとする。
倒れても自分で起き上がる!
スピード感ある全力プレーの中で、転倒してしまうことも。そんなときも、試合中は自分で起き上がる!起き上がれないときは審判の判断で試合を中断し、スタッフや選手がサポートするときもある。
車輪を使ってボールを拾う!
地面に落ちたボールを拾うとき、車いすの車輪をつたわせて拾い上げることも!初めて見ると、思わずおおっと言いたくなるはず。
車いすバスケットボールならではのプレー、「ティルティング」
障がいの軽い選手は、シュートやリバウンドのときに車いすの片輪を上げる「ティルティング」をくりだすことも!卓越したボディーバランスを活かして高さを出し、空中戦を制する高度なテクニックに注目!
車いすバスケットボールの面白さをもっともっと味わおう!
手に汗握る展開に惹き込まれること間違いなし。もっと車いすバスケットボールについて調べて、体験して、試合もみてみよう!
<ご出演いただいた皆さま、ありがとうございました!(敬称略)>
NO EXCUSE
高橋智哉、大嶋義昭、仙座北斗、森紀之、横溝俊、下村浩之、山口徹朗、八木沼辰弥、立川光樹、橘貴啓
もっと知りたい方はこちらもどうぞ!
<2月3~4日は東京体育館で「天皇杯 第49回日本車いすバスケットボール選手権大会」が開催!>
https://www.parasapo.tokyo/schedule/109265
text by parasapo
<他の競技も見てみよう!>
シリーズ【動画+解説で知る!パラスポーツ】
・車いすバスケットボール編
・ゴールボール編