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ふたりは「同姓同名!?」異なる競技の日本代表が育む友情
パリ2024パラリンピックで水泳チームのキャプテンを務める齋藤元希選手と、パラ卓球の最終予選で劇的な優勝を飾り、パリの切符をゲットした齊藤元希選手。「さい」の漢字がちょっと違うだけのふたりは、パリパラリンピック日本代表として同じ大会を戦います。
ルーツは山形!?
今から1年前、水泳チームの取材をしたとき、齋藤選手が教えてくれました。「この前、初めてパラ卓球の齊藤選手に会ったんですよ」。興味津々の編集部は、それぞれに名前や印象について直撃してみました。
――おふたりの接点を教えてください。
齋藤元希(以下、げんちゃん): 初めて会ったのは、ナショナルトレーニングセンターです。
齊藤元希(以下、げんき): 元希くんについて、会う前から知ってはいたんです。名前だけでも親近感があるのに……。僕は横浜出身なんですけど、生まれたのは山形。水泳の元希くんは山形出身と聞いて、共通点が多いな、って。
げんちゃん: 実は、地元の山形で名前の読みが一緒という人はいたんですよ。でも元希の「き」が希望の「き」というところまで一緒という人は初めてで。びっくりです。パラの世界に来て、年齢層が幅広いなって思っていたので、年齢が2~3歳しか離れていない齊藤選手に会えてなんだかうれしいです。
げんき: 「齊藤」の「齊」の字が僕は二本線というだけの違いですからね。
込められた思いは?
――17歳のときに発掘事業でパラ水泳に出会い、19歳で初めて日本代表になった齋藤選手と、中学時代にパラ卓球を始め、2016年に初めて国際大会に出場した齊藤選手。ふたりそれぞれの名前の由来を教えてください。
げんちゃん: やる気、元気、勇気とか、そういう感じです(照笑)
げんき: 僕は、双子なんです。僕は「元希」、弟は「大希」。未熟児で生まれ、両親が「元気に」「大きく」育ってほしいと願いを込めてくれたみたいですね。
げんちゃん: 名前が話題になるってそうそうないので(笑)親に感謝です!
げんき: 僕は、もっと今っぽい名前がいいなと思うこともあったんです。それでも感じが「元気」ではなく、「元希」だったことで、水泳の元希くんと同じだったわけなので、よかったなと思います。
げんちゃん:日本代表選手団に同じ名前がいるなんて、なんだか自分、持ってるな~。
パリは“一緒に戦う”2度目の国際総合大会
――2023年10月杭州アジアパラ競技大会で、ふたりははじめて同じ大会に出場しました。そして、パリでも同じ日本代表として大会に挑みます。
げんちゃん:齊藤くんと2度目に会ったのはアジアパラです。
げんき: 同じ大会に出られて嬉しかったです。
げんちゃん: そして、パリ。卓球の代表が決まったときは、思わず自分から「おめでとう」のメッセージを送りました。
げんき: パリは、僕にとって初めてのパラリンピック。自分が納得できるプレーをしたいです。
げんちゃん: 自分は400m自由形など複数種目で決勝に進出することです。
げんき: パリが終わったら、ぜひ元希くんとごはんに行きたいなと思っています。
げんちゃん: 競技は違うけど、それぞれの健闘をたたえ合いたいですね。
8月28日から始まるパリ2024パラリンピックは、日本代表選手団の「さいとうげんき」に注目です。
text by TEAM A
photo by X-1,TEAM A