【パラスポーツ!これだけは知りたい】アーチェリー

【パラスポーツ!これだけは知りたい】アーチェリー
2025.04.16.WED 公開

アーチェリー(パラアーチェリー)は、遠くの的に向かってボウ(弓)で矢を射て得点を競う競技。車いすを使用する選手もいれば、腕を切断していて口や肩に付けたリリーサーで弓を引く選手など、それぞれの障がいに応じたさまざまなスタイルでプレーしている。

photo by AFLO SPORT

クラス分け

障がいの程度と種類によって3つのクラスがある。W1は体幹が効かない四肢障がいなどの車いすを使用する選手、W2は下肢障がいのある車いすを使用する選手、STは立位もしくは、スツール(台)に座って競技する選手となっている。

競技用具

一般のアーチェリーでも使用される「リカーブボウ」と、弓の上下に滑車がついており、より小さい力で弓を引くことができる「コンパウンドボウ」の2種類の弓が用いられる。コンパウンドボウは、パラリンピックだけでなく一般のアーチェリーの大会などでも使用されている(オリンピックでは採用されていない)。
矢は一般のアーチェリーと同じ。3枚の羽根がついていて回転しながら的に向かっていく。

リカーブボウ photo by AFLO SPORT
コンパウンドボウ photo by AFLO SPORT

おさえておきたいルール

パラリンピックの種目はW1クラスの選手が出場する「W1」、W2クラスとSTクラスの選手は、クラス別ではなく使用する弓により「リカーブオープン」もしくは「コンパウンドオープン」に出場。車いすを使用する手と立位の選手が対戦するといった光景も。

photo by AFLO SPORT

W1とコンパウンドオープンは50m先の直径0.8mの的を、リカーブオープンは70m先の直径1.22mの的を射る。選手はスコープで的に当たった矢の位置を確認。風などの気象条件に影響されるため、矢を射るたびに細かい調整が必要に。

ここに注目

パラリンピックのコンパウンドオープン(個人戦)では、1本の矢は30秒の制限時間内で射る必要がある。そして矢の速度は、時速200㎞近くに達することも。ひとつのミスが勝敗を分ける、張り詰める緊張感のなか、集中力を高め的を狙い続ける選手たちの姿に注目。
パラリンピックでは、1960年の第1回ローマ大会からの正式競技。

<アーチェリーについて詳しく知りたい方はこちら!>

text by parasapo
illustration by Kazue Shima

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    アーチェリー

    2種類の弓で的を狙って矢を放つ

『【パラスポーツ!これだけは知りたい】アーチェリー』

【パラスポーツ!これだけは知りたい】アーチェリー