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Sports 競技を知る
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【パラスポーツ!これだけは知りたい】ブラインドフットボール

ブラインドフットボールは、5人制のフットサルをもとに考案された視覚に障がいのある選手がプレーするサッカーで、ブラインドサッカーとも呼ばれる。フィールド上の5人は、視覚に障がいのある4人のフィールドプレーヤーと、晴眼もしくは弱視の1人のゴールキーパーで構成される。

競技用具
4人のフィールドプレーヤーは、光を感じるくらいから、全く感じない全盲まで視覚障がいの程度に差があるため、全員が公平な条件になるよう、アイマスクを着用。さらにアイマスクの下にアイパッチを貼り、視覚を完全に遮断しプレーする。
ボールが見えない状態でボールの位置や転がりを知るための工夫が、転がるとシャカシャカと音が鳴るボール。フットサルで使用するボールと同じ大きさで、ボールの中にに鉛の粒が入った金属のプレートが貼り付けられている。

コートのサイドラインには高さ約1mのフェンスがあり、ボールはサイドラインを越えずに跳ね返ってくる。このサイドフェンスを使ってゴールキーパーからのスローやパスをトラップしたり、選手が自分の位置を確認することも。
ゴールは縦2.14m×横3.66mで、フットサルで使用するものよりもサイズは大きい。

おさえておきたいルール
パラリンピックなど国際大会の試合は、前半と後半それぞれ20分、合計40分で行われる。ハーフタイムは10分。
視覚を完全に遮った状態でも、ボールの取り合いなど選手同士の接触は激しく、衝突してケガをする可能性もある。このため、ボールを持った相手に向かっていくときは「ボイ!」(スペイン語で「行く」という意味)と声を出さなくてはならないルールがある。「ボイ!」と声をかけずにボールに近づくと反則(「ノーボイ」)に。

観戦の大切なルールは、応援をしていいのは試合がストップしている間のみで、プレー中は声や音を出さずに静かにしていること。ゴールが決まったときは大きな歓声を。
ここに注目
視覚に頼らずプレーする中では、コミュニケーションがとても大切。アイマスクをつけたフィールドプレーヤー同士は互いに声を出してピッチのどこにいるかを確認する。
ゴールキーパー、敵陣ゴールの裏にいるガイド(コーラー)、監督は、自分の目で状況を確認し、フィールドプレーヤーに情報を伝えることも。勝利に向かってチームでどんなコミュニケーションをとっているのかにも注目!


<ブラインドフットボールについて詳しく知りたい方はこちら!>
text by parasapo
illustration by Kazue Shima