【パラスポーツ!これだけは知りたい】ボッチャ

【パラスポーツ!これだけは知りたい】ボッチャ
2025.04.16.WED 公開

パラリンピックのボッチャは、ジャックボールという白い目標球に、赤のボールと青のボールをそれぞれどれだけ近づけられるかを競う対戦型の競技。脳性まひなどの重度の障がいが四肢にある四肢障がいがある選手がプレーする。

photo by AFLO SPORT

クラス分け

障がいの種類や程度により4つのクラスに分かれている。BC1とBC2は脳性まひの選手で、BC1は自分で車いすを操作することが難しい選手、下肢で車いす操作ができて足蹴りで競技を行う選手のクラス、BC2は上肢である程度車いすを操作することができる選手のクラス。BC3は最も障がいの程度が重く、自力で投球することができない選手のクラスで、ランプオペレーターのサポートでランプを使って競技を行う。BC4は重度の四肢機能障がいの選手のクラス。

競技用具

ボッチャで使用するボールは、周りの長さが262~278mm、重さは263~287g。硬さや材質にはさまざまな種類があり、自分の障がいやプレースタイルに合ったボールを選んで使用する。

自力で投球することができない選手のBC3クラスでは、選手はランプというすべり台のような競技用具を使う。長さを継ぎ足すことができ、ボールのスピードを速くして遠くを狙ったり、コートにあるボールを弾くこともできる。ランプの操作を行うランプオペレーターは、コートに背中を向けていてボールの位置などを見ることはできず、選手の指示に従ってランプを操作しプレーのサポートをする。

photo by Takamitsu Mifune

おさえておきたいルール

コートの広さは12.5m×6m、選手は2.5m×1mのスローイングボックスの中から投球。ランプとランプオペレーターもこのボックス内に入る必要がある。

photo by Takamitsu Mifune

「地上のカーリング」と例えられることもあるボッチャだが、先攻の選手がジャックボールを投げ的の位置を決めることができる点がカーリングとの違い。しかもボールをぶつけてジャックボールを動かし、戦局を大きく変えることもできる。

先攻が、まずジャックボール、次に赤のボールを1球、後攻が青のボールを1球投球した後は、ジャックボールから遠いところにあるボールの色の選手が投げていく。赤、青それぞれ6球投げる。
先攻、後攻ともに手持ちのボールを全て投げ終わった時点で、ジャックボールに一番近い色のボールを投げた選手に得点が入る。
例えばジャックボールに一番近いボールが青の場合、ジャックボールに一番近い赤のボールよりも内側(ジャックボールに近い)青のボールの個数が得点となる。
これを1エンドと言い、種目によって4エンドもしくは6エンド行い、最後に得点の合計が多い選手が勝利。

ここに注目

相手の2手3手先を読み、戦略を組み立てる“頭脳戦”がボッチャの面白さのひとつ。そしてプレッシャーのかかる中で時間内にヒット、プッシュ、ライジングなどを駆使した正確な投球に注目!

photo by Hiroyuki Nakamura


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text by parasapo
illustration by Kazue Shima

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『【パラスポーツ!これだけは知りたい】ボッチャ』

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