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アルペンスキー
村岡桃佳 3個目のメダル!トップとの差を痛感した勝負/平昌パラリンピック
競技4日目の13日、アルペンスキーのスーパーコンビ(女子座位)で村岡桃佳(LW10-2)が今大会自身3個目のメダルとなる銅メダルを獲得した。
スーパーコンビは、高速系種目のスーパー大回転と技術系種目の回転を1本ずつ滑り、その合計タイムで争う。1本目のスーパー大回転で首位と0秒32差の2位につけた村岡は、2本目の苦手な回転種目でも健闘。トータルで2分30秒25をマークし、トップと2.66秒差で3位に入った。
「桃佳のギアはもっと上がる」
確かな手ごたえはあった。練習で行っているように、体の軸を意識して滑ることでカービングターンの精度が向上。1本目の好タイムにつながった。
「今までのレースは、やはり(パラリンピックということで)『わぁー』っとなってしまっていて、体の使い方を意識できていなかった。(銀メダルに輝いた)滑降が終わったとき、(先輩の森井)大輝さんに『桃佳のギアはもう2段階くらい上がる』と言われたので、今日は落ち着いて臨めました」
滑降、スーパー大回転で金メダルのアナ(ドイツ)に勝ちたい――。そう思って挑んだ2本目はアナとの差を縮められた一方で、回転を得意とするアナレナ(ドイツ)との技術力の差を突きつけられた。
2本の合計タイムはアナレナ・フォルスター(金)、アナ・シャフェルフーバー(銀)に次ぐ3位。
「タイム差がありすぎて、自分の至らなさを痛感しました」と語った村岡。3個目のメダルは、悔しさの残る銅メダルとなった。
まだ見ぬ色のメダルを目指して
だが、この日は苦手な回転で2位のタイムをマークし、「少しずつ総合的な技術が上がっている実感がある」と手ごたえも口にした。
目を見張る成長ぶりは、今大会で日本代表選手団の団長も務める大日方邦子氏(女子座位の元選手・冬季パラリンピックにおける日本人初の金メダリスト)も認めるところだ。
大日方団長は「今回のコースは斜面がうねっていて簡単ではないが、自分のスピードや技術をよく理解し、戦略的に滑ることができている。4年前とは別人」 と“後継者”の4年間の成長を喜び、「(1998年の)長野で私が獲ったように、色違いのメダルをぜひ狙ってほしい」と期待する。
残るは大回転と回転。ここまで銀1、銅2の村岡は、はっきりと口にした。
「残りひとつの色を狙って、がんばっていきたいと思います」
text by Asuka Senaga