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パラスポーツフェスタ in 軽井沢・信州アスリートのインタビュー映像も公開
軽井沢町の体育館には新しい風が吹いていた。
誰もが一緒にスポーツを楽しむ共生社会、そんな光景を見た気がした。
長野県と日本財団パラリンピックサポートセンター(以下パラサポ)は、6月17日「スポーツを通じた共生社会の創造に向けた連係・協力に関する協定」を締結。障がいの有無に関わらず、誰もが一緒にスポーツを楽しむことを通じて、ともに支え合う地域社会の創造に向けたモデルを構築し、その取り組みを全国に広めていくことを発表した。
取り組みの第一歩として、この日は長野県の軽井沢風越公園総合体育館で「パラスポーツフェスタ in 軽井沢」が行われた。日本で唯一、オリンピック、パラリンピック、スペシャルオリンピックスの3つの大会を開催した長野県は、2027年の“全国障がい者スポーツ大会”の開催に向け、スポーツを通じた共生社会を創造していく必要性を感じ、スポーツと障がいに対する理解の促進を目的に、県民が様々なパラスポーツを体験できるイベントを実施。
信州アスリート トークショー
会場には、特別ゲストして長野県出身の「信州アスリート」5名が集結し、パラスポーツについて自身の体験を交えながら語り合った。
会場からの「試合前、緊張しないように心がけていることは?」という質問に対して、
というアスリートならではの回答に、会場は興味津々。 他には「試合に勝った時はどんな気持ち?」や「年収」についての質問も飛び出し、さすがのトップアスリートも意表を突かれ苦笑いしていたが、なんとか例え話で笑いをとり、会場を盛り上げた。
わくわく体験会
信州アスリートも参加したパラスポーツの「わくわく体験会」では、5種のパラスポーツ体験コーナーが用意され、地元の子どもからお年寄りまで総勢232名が、時間を惜しむように各スポーツを体験してまわった。
地元の松本大学・ラート競技部がインカレ団体2連覇の実績を誇る強豪校ということもあり、ボランティアを兼ねてラートのデモンストレーション&体験会も行われた。2012年に創部とまだ歴史は浅いが、世界選手権で入賞経験がある森更紗コーチ指導のもと力をつけ、全国トップクラスの活躍をしている。
※ラート:ドイツ発祥のスポーツで、ヨーロッパでは子どもから大人まで楽しめる生涯スポーツとして親しまれている。
イベントの主管(運営)は、地元のNPO法人・SC軽井沢クラブが務めた。パラスポーツのイベントを取り仕切るのは今回が初めてとのことだが、この日のためにパラサポと連携し、運営マニュアルの作成から、安全対策、緊急時の対応まで、参加者が安心してパラスポーツを楽しめるように、メンバー総出で準備から実施まで全力を尽くした。
お楽しみ抽選会
3つ以上の競技を体験すると参加できる最後の「お楽しみ抽選会」では、ゲストからの嬉しいプレゼントが。参加者は抽選結果に一喜一憂しながらも、ゲストから手渡しされるプレゼントにうれしそう。記念撮影もあり大満足の様子だった。
この日、この会場には、障がいがあるかないかではなく、年齢も性別も関係なく、みんなでパラスポーツを楽しみ、声をかけあい、笑顔があふれる人々の姿があった。
共生社会は、いきなり訪れるものではない。私たちひとりひとりが自分にとって新しい価値観や考え方に触れ、体験し、そこで得る気づき、そこから始まる小さな一歩を積み重ね、みんなで築き上げるものである。その小さな一歩を、パラスポーツの体験から始めることに大きな可能性を感じたイベントだった。
text/photo/movie by Parasapo