あなたの街にもある? 金色に輝くポスト
全国各地にある「ゴールドポスト」をご存じですか? 東京2020オリンピック・パラリンピックで活躍した金メダリストをたたえる目的で、選手や監督のゆかりの地に設置されている。今回は、パラリンピックに関する郵便ポストを一挙紹介。いつものお散歩コースやお出かけ先で立ち寄ってみてはいかが?
金メダリストの故郷などゆかりの地に設置
「ゴールドポストプロジェクト」は、内閣官房が日本郵便の協力により実施し、東京2020大会終了後の2021年9月から全国に続々と設置された。
東京大会はオリンピックでもパラリンピックでも日本代表の金メダルラッシュで沸いたが、その裏で大忙しだったのが、当時、内閣官房に出向していた日本郵便の真見優太さんだ。
「テレビで金メダル獲得のニュース速報が流れるたびに、その選手の所属先や競技団体宛てに打診のメールを打ちました」
なかでも思い出深いのは、パラリンピックメダリストでは設置第1号となる女子マラソン・道下美里選手をたたえるポストだという。お披露目にあたる除幕式で、道下選手を囲む地元の人たちの笑顔がニュースになった。「地域の方が喜んでいる姿を見ることができてうれしかったです」
東京大会から1年が経ち、生活の中でオリンピックとパラリンピックのロゴを見る機会はほとんどない。そんななか、「街を歩いていてゴールドポストがふと目に入ったときに東京大会を思い出す……そんな場所であり続けるといいなと思います」と真見さん。
ポストは、古くなれば再びゴールドに塗り直される。近い未来、2021年の夏に東京でオリンピック・パラリンピックがあった史実は、ゴールドポストを介して親から子へ語り継がれていくのかもしれない。
<東京パラリンピックのゴールドポスト>一挙紹介!
男子100m平泳ぎSB14(知的障がい)金メダル
JR今治駅前(〒794-001 愛媛県今治市宝来町1-729-8)
男子100mバタフライS11(視覚障がい)金メダル
大宝郵便局前 (〒520-3031 滋賀県栗東市綣5-15-18)
男子100m自由形S4(運動機能障がい)金メダル
聖隷三方原病院前(〒433-8558 静岡県浜松市北区三方原町3453)
女子シングルスWH1、女子ダブルスWH1-2(車いす)金メダル
JR千葉駅東口前(〒260-0031 千葉県千葉市中央区新千葉1丁目1-1)
男子シングルス金メダル
柏郵便局前(〒277-8799 千葉県柏市東上町6-29)
女子ダブルスWH1-2(車いす)金メダル
古賀舞の里郵便局前 (〒811-3114 福岡県古賀市舞の里3丁目15-31)
女子個人ロードタイムトライアルC1-3、 女子個人ロードレースC1-3(運動機能障がい)金メダル
中村郵便局前(〒437-1405 静岡県掛川市中845)
男子シングルスWH2(車いす)金メダル
天神地下街⻄4番出口(〒810-0001 福岡県福岡市中央区天神2-11-1)
女子ダブルスWH1-2(車いす)金メダル
日野南平郵便局前(〒191-0041 東京都日野市南平8-14-21)
混合個人BC2(運動機能障がい)金メダル
JR伊東駅前(〒414-0002 静岡県伊東市湯川3丁目12-1)
男子400mT52、男子1500mT52(車いす)金メダル
岡山駅前市役所筋東側(〒700-0902 岡山県岡山市北区錦町1-30先地)
点字入りのプレート付き
なお、「ゴールドポストプロジェクト」は、2020年以降を見据え、日本ならではの地域性豊かで多様性に富んだ文化を活かし、次世代に誇れるレガシーを創出する「beyond2020プログラム」の一環として実施されたもの。
ユニバーサルデザインが採用され、金メダリストの名前や功績が点字でも記されているのも特徴だ。
「記念碑にはいろいろなものがあるが、点字をつけてもらうことで、少しでも多くの人が読めるようになる。素晴らしいことだと思います」と水泳・木村敬一選手も喜んだ。
オリンピックも含めると全国に「79」あるゴールドポスト。あなたの街にも設置されているかもしれない。
東京大会のメイン会場だった国立競技場(東京都新宿区)にも金ピカのポストが! スポーツ観戦、散策の際には、こちらもチェックしてみては?
text & photo by TEAM A
key visual provided by Suzuki himself