パリパラ前年! 2023年はパラスポーツのビッグイベントが目白押し
パリ2024パラリンピックまであと1年となる2023年。パラリンピック本番に向け、重要な位置づけの国際大会も増え、いつも以上に白熱した試合が展開されるだろう。なかでも注目度が高いのは、フランス・パリで開催される陸上競技の世界選手権と、東京2020パラリンピックで日本勢のメダルラッシュに沸いた水泳の世界選手権、そして1年の延期を経て開催されるアジアパラ競技大会。2023年もパラスポーツで盛り上がろう!
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※本記事は1月11日現在の情報をもとに掲載しております。観客の有無など最新情報は大会の公式サイトをご参照ください。
パラスポーツではパラリンピックに次ぐ大きな大会
【陸上競技】パリ2023世界パラ陸上競技選手権大会
スター選手らが一堂に会する陸上競技屈指の大会で、今年の舞台は約1年後にパラリンピックが開催される“花の都”パリ。パリパラリンピックの陸上競技では164のメダルイベントが行われるが、本大会では171もの種目が実施される 。東京パラリンピックで二冠に輝いた車いす(T52)の佐藤友祈や、砲丸投げの世界記録(F46)を持つ齋藤由希子のほか、兎澤朋美(T63・走り幅跳び)や唐澤剣也(T11・中長距離) らアジア記録保持者たちが日本の有力候補だ。本大会で4位以上の選手にパリパラリンピックの出場権が与えられるとあって選手たちの気合も十分! 2024年に行われる同大会の舞台は神戸ということもあり、予習を兼ねてぜひチェックしてほしい大会だ。
注目選手:中西麻耶、三本木優也、小久保寛太など
開催日:2023年7月8日(土)~17日(月)
開催場所:シャルレティスタジアム (フランス・パリ)
東京パラ金メダリストの泳ぎを再び
【水泳】マンチェスター2023WPS世界選手権
2022年の前回大会で日本勢は、東京パラリンピック金メダリストの山口尚秀(SB14)と木村敬一(S11)、そして小野智華子(S11)の3選手が金メダルを手にして計20個のメダルを獲得した(世界選手権は2年に1度行われているが、2022年6月に行われた「マデイラ2022WPS世界選手権」が延期となったため、2年連続の開催となる)。今大会は約70ヵ国600人を超える選手が出場予定で、パリパラリンピックに向けた予選大会も兼ねており、日本勢が何枠の出場権を獲得するか期待がかかる。優勝すればパリパラリンピック日本代表内定となり、100mバタフライ(S11)の富田宇宙らが頂点を狙う。
注目選手:鈴木孝幸 、由井真緒里、木下あいらなど
開催日:2023年7月31日(月)~8月6日(日)
開催場所:マンチェスターアクアティクスセンター(イギリス・マンチェスター)
アジアの頂点を目指して火花散る大会に
【パラスポーツ総合大会】杭州2023アジアパラ競技大会
4年に一度開催されるアジア地域の総合スポーツ大会。この大会でそれぞれの競技・種目のアジアチャンピオンが決まるビッグイベントで、陸上競技、水泳、バドミントンなどパラリンピックスポーツのほか、チェス、囲碁、ローンボウルズも実施される。2022年の開催が予定されていたが、コロナ禍で延期されていたため、前回のインドネシア2018アジアパラ競技大会から5年ぶりの実施となる。中国などアジアの強豪国の動向をチェックするいい機会になるか。ちなみに、2026年の第5回大会は愛知県名古屋市が開催を表明している。
注目選手:上地結衣(車いすテニス)、里見紗李奈(バドミントン)、木村和平(自転車競技)
開催日:2023年10月22日(日)~28日(土)
開催場所:黄龍スポーツセンターほか(中国・杭州)
※各大会の日本代表選手の出場は未定です。ここでは現時点で出場、活躍が見込まれる選手を注目選手としてピックアップしています。
その他、パリパラリンピック出場権がかかる国際大会では、マラソン、車いすバスケットボール、アーチェリー、ブラインドフットボール世界選手権、各競技の大陸別選手権などがある。
今年のビッグイベントは冬季スポーツからスタート!
【アルペンスキー、クロスカントリースキー、スノーボード】FISパラスノースポーツ世界選手権
世界のトップ選手が集結する、今シーズン最大の冬季スポーツの祭典。日本勢はもちろんのこと、北京2022冬季パラリンピックのメダリストのエッバ・オールショー (アルペンスキー)らが出場予定。本大会は昨年からパラスポーツ3競技を統括する「国際スキー・スノーボード連盟(FIS)」が主催する初めての世界選手権大会となる。2023年1月末、クロスカントリースキーはエステルスンド(スウェーデン)、アルペンスキーはエスポット(スペイン)で開催。ラ・モリーナ(スペイン)で開催されるスノーボードは3月に行われる予定。
海外ではビッグイベントが続くが、日本国内でも車いすラグビーの「2023 WWR アジア・オセアニア チャンピオンシップ」(6月)、視覚障害者柔道の「IBSA柔道グランプリ東京大会」(12月)などの国際大会が開催される。選手たちに力いっぱいエールを送ってほしい。
text by TEAM A
key visual by Haruo Wanibe