-
- 競技
-
水泳
競技だけじゃない! やってみた系、趣味、食レポも……パラアスリートのYouTubeチャンネル
パラアスリートのなかには、YouTubeチャンネルで動画を配信している選手がいる。現役選手だからこそ発信できるコンテンツから、競技の魅力も知ることができて一見の価値あり。今回は4人の選手をピックアップして、どんな内容の動画が配信されているか、チャンネルをのぞいてみた。
<岩渕幸洋 Koyo Iwabuchi / Para Table Tennis#9>
卓球・岩渕幸洋 @koyoiwabuchiparatabletenni5267
開設日:2019年12月25日
配信している主な動画は、パラ卓球関連。普段の練習風景のほかに、別のクラスのパラ卓球選手や、ほかの競技のパラアスリートと卓球対決などの動画もある。なかでも、岩渕のYouTubeチャンネルならではといえる企画が、自身が実際に国際大会で対戦した海外選手の解説動画。海外のパラ卓球選手の得意技や特徴などの分析情報は、日本ではこのチャンネルくらいかもしれない。国際大会の動画も多数あり。
<パラテコちゃんねる【パラテコンドー 阿渡健太】>
テコンドー・阿渡健太 @user-xm1mp5jn2x
開設日:2013年5月19日
メディアではなかなか見られない、強化合宿やフィジカルトレーニングの様子などを、オフショットを交えて公開。テコンドー関連の動画以外で興味深い動画が、「両手がなくてどうやるの?」企画。阿渡選手は先天性の両上肢障がいがあり、右腕は肘から先、左腕は手首から先がない。そこで、「靴ひもをどう結ぶ?」「トイレではお尻をどう拭く?」「自転車にはどうやって乗るの?」など、観る人が「実は気になっていた!」というような話題も取り上げている。
<パラ宇宙飛行士☆うちゅーさん>
水泳・富田宇宙 @para_uchu
開設日:2022年4月16日
「(視覚)障がいで一度諦めた、宇宙に飛び立つ夢を実現する道のりを追いかけるチャンネル」という説明どおり、宇宙関連の動画がメインだ。例えば、無重力体験や月面探査体験などをレポート。また、富田を語るうえで欠かせない「社交ダンス」関連のほか、パラサーフィンに挑戦した動画も観ることができる。コンビ(?)のアッキーさんとのトークも軽快で楽しい。
富田は、音声サービス「NowVoice(ナウボイス)」でも配信を行う。更新頻度が高めで、富田の最新の声が聴ける。他競技のパラアスリートをゲストに迎えたトークや遠征の帰国中に代表メンバーとのトークを公開することも。
【番外編】水泳・久保大樹 Voicyチャンネル「素直に喜怒哀楽」
音声メディア「Voicy(ボイシー)」でパーソナリティを務めるのが、杭州アジアパラ競技大会の水泳日本代表・久保大樹。取り上げているテーマは、水泳のこと、自分の経験から得たこと、障がいのことなど。過去の配信では富田をゲストに迎えたことも。
<瀬戸勇次郎 / SETO Yujiro>
柔道・瀬戸勇次郎 @setoyujiro1296
開設日:2022年9月25日
日本視覚障害者柔道連盟が普及を進める「KUNDE柔道」。チャンネル内では、各地で行っている「KUNDE柔道プロジェクト」の様子を収めた動画が見られる。KUNDE(組んで)柔道とは、視覚障がいの有無に関わらず組んで始める新たな柔道スタイルで、だれもが楽しめる柔道のこと。瀬戸はこのプロジェクトのために積極的な活動を行っており、今後もKUNDE柔道関連の動画が増えそうだ。「作業用」として海外で撮影された動画もある。
【番外編】シーズアスリート公式チャンネル
「C’s Athlete(シーズアスリート)」は、人材派遣会社のアソウ・ヒューマニーセンターが設立した、障がい者スポーツ選手のための雇用センターで、障がい者スポーツの振興も目的にしている。動画に登場するのはシーズアスリートに所属する選手で、大会出場や大会結果の報告を行うほか、インタビュー動画、対談動画も公開されている。ゴールボールの女子日本代表エース萩原紀佳はじめ、車いすテニス、車いすバスケットボールなど、さまざまな競技のアスリートの声を直接聞くことができる。
text by TEAM A
key visual by Takamitsu Mifune