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『TOUGH(タフ)』の猿渡哲也が出会った、柔道家 藤本 聰
パラスポーツの“今”をお届けするスペシャルムック『パラリンピックジャンプ』(「週刊ヤングジャンプ」と「Sportiva」が共同編集/協力:パラサポ)のVOL.2発刊記念スペシャルコンテンツを、パラサポWEBマガジンで配信します。
パラリンピックジャンプでは、「タフシリーズ」で人気の漫画家・猿渡哲也さんが視覚障害者柔道を描いた『TOUGH 番外編 柔の章』が連載中。猿渡哲也さんの独占コメントと合わせてご紹介します。
『TOUGH 番外編 柔の章』
タフシリーズの新章は柔道編。2020東京パラリンピックでの金メダルを虎視眈々と狙う
最凶の柔道家・藤垣聰! 盲目の漢(オトコ)の生き様を猿渡哲也が描く!
猿渡哲也さんコメント
「今回の『TOUGH』シリーズの番外編は柔道を描いています。柔道といっても視覚障害者柔道で、いわゆるパラスポーツ。主人公が障がい者という初めてのパターンで、僕自身も挑戦です。この主人公、モデルは藤本聰選手です。パラリンピックで金3、銀1、銅1のメダルを獲得したレジェンドなんですが、すごく気さくで腰も低く、スポーツマンです。その藤本選手に話を聞いたり、稽古を見たりする中で、印象に残ってるのがアイマスクを付けて組み手をさせてもらったことです。アイマスクをした瞬間に、もう怖い。闇ですよ。何も見えない恐怖にびびって腰が引けてしまい、とても柔道なんてできそうもありませんでした。藤本選手のやってることの大変さや凄さを改めて感じました。
そういえば僕は格闘家やプロレスラーに知り合いが多いのですが、一流になればなるほど『組んだ瞬間に相手の強さまでわかる』と聞きます。藤本選手に話を聞いたときも『見えなくても組むと黒いシルエットがぶわっと出て、右足が出てくるとか、投げようとしてるとか、全てがわかる』と話してたのを覚えてます。もう達人の境地ですね。藤本選手同様、パラジャンプの『TOUGH』の藤垣聰も応援お願いします!」
猿渡 哲也(さるわたり てつや)
1958年6月25日福岡県出身。『海の戦士』(『週刊少年ジャンプ』)でマンガ家デビュー。代表作『高校鉄拳伝タフ』『TOUGH』『TOUGH 龍を継ぐ男』のタフシリーズはコミックス累計1000万部超の大ヒット。この度『パラリンピックジャンプ』にて『TOUGH 番外編 柔の章』を執筆
藤本 聰(ふじもと さとし)
5歳から柔道を始め、18歳で視覚障害者柔道と出会い、アトランタ、シドニー、アテネとパラリンピック3連覇。北京で銀、リオで銅とメダル5個を獲得しているパラスポーツ界のレジェンド。
柔道
パラリンピックの柔道は視覚障害者が参加する競技として実施されています。男女別に体重別の階級で行われ、同じ階級であれば弱視の選手と全盲の選手も一緒に戦います。試合は一般の柔道と同じく4分間で行われ、「1本」と「技あり」がスコアされ、同点の場合は延長戦が行われます。障害の特性に合わせて試合は両者が組んだ状態で開始され、試合中に組み手が離れた場合は、試合を中断し、開始位置からまた再開されます。一般柔道のような組み手争いがなく戦うため、いかに相手を崩すかが勝敗を分ける鍵となる柔道古来の姿ともいえるが、同時に体力は激しく消耗する。
東京2020パラリンピック会場 →日本武道館
photo by Keishi Nako(X-1)
※本記事は『パラリンピックジャンプ』編集部協力のもと掲載しています。