日本財団パラリンピックサポートセンターがスポーツ庁長官表彰を受賞!
スポーツ庁長官表彰の表彰式が5月10日、スポーツ庁長官室で開かれ、日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)が、他の4団体および個人と並び、表彰された。
同表彰は、スポーツの各分野において優れた成果を示した者(団体や個人)、スポーツの振興に関し献身的な努力を払い顕著な業績をあげた者(団体や個人)に贈られるもので、スポーツ庁が創設された翌年の2016年1月に初めて設けられた。過去、2017年1月に行われた第1回の表彰では、河合純一氏(日本パラリンピアンズ協会会長)が、障がい者アスリートとしての実績に加え、障がい者スポーツの普及に尽力し、国際パラリンピック委員会の殿堂入りを果たしたとして表彰されている。
パラサポは、パラスポーツ競技団体等を支援する体制整備や、「あすチャレ!School」による全国の学校訪問、市民を対象にしたスポーツ体験会などを開催し、パラスポーツの普及啓発に大きく貢献したことが認められ、表彰に至った。
その活動を改めて紹介したい。
2020年以降のパラスポーツ発展に貢献!
~パラサポのパラリンピック競技団体支援~
競技団体の事務や運営の拠点となる共同オフィスをオープンさせて約3年半。2019年5月現在、29競技団体が入居している。事業内容は多岐にわたり、団体運営基盤強化のための競技団体向け助成事業からガバナンス強化支援、事務局員などの人材育成、スキルアップ、広報支援、経理・翻訳をはじめとするバックオフィス機能などで各団体をサポート。2018年よりパラスポーツ専用体育館「日本財団パラアリーナ」の運営もスタートさせ、2020年に向けてスポーツに対する注目が高まる中、パラアスリートやパラスポーツ指導者を対象としたスピーチトレーニング、スポーツコンプライアンス教材の発行なども行っている。パラサポの支援は2021年度で終了予定だが、2022年度以降、各競技団体が自立するためのモデル構築を図るつもりだ。
より多くの子どもたちにパラリンピック教育を。
~「あすチャレ!School」~
昨今のパラリンピックでその重要性が確固たるものとなっているのがパラリンピック教育だ。パラサポでは、小・中・高等学校向けのパラアスリートから学ぶパラスポーツ体験型出前授業「あすチャレ!School」を展開し、デモンストレーション・パラスポーツ体験・講話の3 部から構成される90 分間のプログラムを通じ、子どもたちに学びと気づきの機会を提供している。2019 年2 月には全国47 都道府県でのプログラム実施を達成。2016 年4 月のスタートから2019 年3 月末までに675 校107,569 人が受講した。「あすチャレ!School」については、今年度は昨年以上の授業実施校数と実施人数を見込んでおり、さらには海外での実施も検討している。
全国に広がる! パラスポーツ体験の輪
~「あすチャレ!運動会」「全国横断パラスポーツ運動会」など~
パラサポが企業や団体向けに展開している「あすチャレ!運動会」は、これまで延べ214の企業・団体、約5千人が参加。パラスポーツ体験を通じてコミュニケーションの活性化やチームビルディング、結束力や助け合いといった社内で取り入れられるスキルアップを図ることができるのも特徴。また、目隠しをしたり、車いすを利用したりすることで、一般のスポーツ以上にコミュニケーションや助け合いが重要となるパラスポーツの特徴を活かせる点が着目され、パラスポーツ普及・啓発事業の一環として、2018年度はスポーツ庁委託事業「全国横断パラスポーツ運動会」を実施。全国の7ブロック(北海道、東北、関東、中部、近畿、中四国、九州)を巡回した。
これらパラサポのイベントはリピーターも増えており、最近は修学旅行での相談も多い。今後も多様なニーズに応えていくことで、パラスポーツの奥深い魅力を浸透させたいと考えている。
東京2020パラリンピックまで1年半を切っている今、パラスポーツの支援やパラスポーツ教育の活動をする中で、パラリンピックやダイバーシティ&インクルージョンへの関心の高まりを実感している。今回の受賞を通じて、2015年の設立以来多大なご支援ご協力を頂いている関係者の皆さんとともに、パラスポーツへの理解やパラリンピックムーブメントを推進する活動をさらにパワーアップさせていきたい。
photo & text by Parasapo