斎藤工や山里亮太らが出席、「パラスポーツ絵画・作文コンテスト」表彰式&トークイベント

斎藤工や山里亮太らが出席、「パラスポーツ絵画・作文コンテスト」表彰式&トークイベント
2018.01.29.MON 公開

2017年11月29日に発表された「パラスポーツ絵画・作文コンテスト2017」の表彰式が1月21日、日本財団ビルで行われた。表彰式には多くの応募作品から選ばれた絵画部門・作文部門の各大賞・朝日新聞社賞受賞者8名が列席した。

プレゼンターは、ロンドンパラリンピックの射撃日本代表・田口亜希氏らパラリンピアンのほか、特別審査員を務めた俳優・フィルムメーカーの斎藤工とお笑い芸人の南海キャンディーズ・山里亮太らも登壇。受賞者に賞状と副賞が贈られた。

シドニーパラリンピックの車いすバスケットボール
男子日本代表・根木慎志も祝福
プレゼンターを務めた長野パラリンピックの
金メダリスト・マセソン美季

「めちゃくちゃレベルが高い」(山里氏)「躍動感があって力強い」(斎藤氏)

表彰式後に行われたトークショーでは、表彰式に続いて斎藤氏と山里氏が参加し、MCによしもと芸人・御茶ノ水男子が加わり、会場を盛り上げた。御茶ノ水男子のおもしろ佐藤氏は自身もコンテストに応募したことを告げ、受賞を逃したことを悔しがったが、山里氏は「今回のコンテストはめちゃくちゃレベルが高かった」と選考時の感想を話した。

MCはパラサポのイベントでもお馴染みの御茶ノ水男子

まず、絵画部門の受賞作品についてトークが展開された。ウィルチェアーラグビーの女子選手・倉橋香衣を描いた岸由利子さんの作品を紹介する場面では、ウィルチェアーラグビーの激しさについて話が盛り上がった。倉橋から祝賀コメントがビデオメッセージで流れると受賞者は感激した様子で笑顔を見せた。また朝日新聞社賞受賞を受賞した杉山優佳さんにも、題材として描かれた水泳の山田拓朗(リオパラリンピック50m自由形銅メダル)からお祝いの言葉のビデオメッセージが届き、会場は大いに盛り上がった。

また、佐野萌々子さんのゴールボールを描いた作品に斎藤氏は、「躍動感があって力強い。髪の毛のなびく感じも描かれていて、エネルギーを感じましたね」と舌を巻いた。ゴールボールを体験したことのある御茶ノ水男子・しいはしジャスタウェイ氏はその難しさについて「実際にマスクをつけたとき、怖くて動けないんですよ」と解説した。

ゴールボールの魅力を語る浦田(右)

続いて会場にはゴールボールの鈴の音とともに、ゴールボールの日本代表チームでも活躍する浦田理恵と天摩由貴が登場し、競技説明を行った。ゴールボールで使用する1.25kgのボールを手に取った山里氏からは「この重さのボールをぐっと振り上げて、あのスピードで投げるってものすごい力が必要。ディフェンス側にいてボールが飛び込んでくるのは恐怖」とコメントした。

ゴールボールのトップ選手の実演に歓声!

次にゴールボールを体験してもらうために、両選手が実演するゲームを実施。ゴールボールの日本代表チームやクラブチームでは、ボールの位置を把握するため、ゴール幅の9mを1mずつ分けた数字でその位置を表したりするが、今回のゲームでは実施スペースの幅を4つに分けて1から4のどこからゴールボールの音を鳴らしたかを聞き分けてもらった。また、斎藤氏と山里氏がアイシェードを着けて選手たちとキャッチボールに挑戦。初挑戦ながら両氏ともなかなかのセンスを見せ会場を沸かせた。もちろん、選手のふたりは見事ボールをキャッチして来場者を魅了。来場した子どもたちは目を輝かせてイベントを楽しんだ。

斎藤工氏もゴールボールに挑戦!
山里氏の正確な投球が会場を沸かせた
 

両選手からは今後の目標も語られた。浦田は「今年6月に世界選手権があり、この大会でメダルを獲得すると2020年東京パラリンピックの出場権獲得になります。すでに開催枠を持ってはいますが、自力で取りに行きたいです」と力強く語り、天摩も、目標は世界選手権でのメダル獲得であることを強調し、そして「まずは代表に選ばれるように頑張りたい。選ばれたらチーム一丸となって戦っていきたいと思います」と述べた。加えて3月に開幕する平昌冬季パラリンピックに出場する日本代表にエールを送った。

最後に、斎藤氏と山里氏はそれぞれ感想を述べた。「パラスポーツは人間の持っている能力を研ぎ澄ます競技が多いと感じます。そして結果以上に選手の皆さんが楽しんいて、また応援する人も楽しんで一体になれる競技が多いので、僕も一緒になって、みんなでパラスポーツを盛り上げていきたいと心から思いました」(斎藤氏)、「今まで見たことのない、体験したことのない新しいスポーツを知ることができる興奮がパラスポーツやパラアスリートの魅力。この競技はどういうルールなんだろう、この選手はどういうことをするんだろう、何がすごいんだろうと調べてみれば、よりパラスポーツやパラリンピックが面白くなると思います。楽しむスペースが自分たちにあることはとてもラッキーなこと。素晴らしいことに出会い、素晴らしい選手の方々を応援することで盛り上がって行ければなと思います」(山里氏)とまとめ、パラスポーツのさらなる普及を呼びかけた。

今後の意気込みを語る天摩(中央)

◆パラスポーツ絵画・作文2017コンテスト受賞者(一部)のコメント◆

<絵画部門>

■大賞A(小学生) 「力を合わせて」 佐野萌々子(神奈川県・小4)
「大賞を受賞して最初はびっくりしたけど、今はとても嬉しい気持ちです。学校にゴールボールの選手が来たので興味を持ち、題材にゴールボールを選びました。東京パラリンピックではゴールボールの日本代表選手が活躍しているところを見たいです」

佐野萌々子さんと絵画部門の大賞受賞作品「力を合わせて」

■大賞B(中学生) 「乗馬」 佐藤碩起(千葉県・中1)
「自分も乗馬をやっていて、もっと練習を頑張ってパラリンピックなどの大会に出たいなと思ったことが応募したきっかけです。今日は楽しかったです。映画をいつも見ている大好きな斎藤工さんにも会えて嬉しかったです」

■大賞C(高校生以上) 「You’re So Cool」 岸由利子(東京都・一般)
「仕事でウィルチェアーラグビーの倉橋香衣選手にインタビューする機会があり競技の凄まじさ、そして紅一点頑張る倉橋選手のまっすぐな競技への姿勢、凛とした中にある真の強さを描かずにはいられませんでした。これからもパラスポーツのかっこよさ、素晴らしさを伝えられる一助になれればと思います」

■朝日新聞社賞 「やまだせんしゅとまたあいたいな」 杉山優佳(石川県・小1)
「山田選手の泳ぎを見て、また絵を描きたいです。香取慎吾さん(パラサポにある i enjoy ! をテーマに描いた壁画)みたいに大きくてカラフルな絵を描いてみたいです。そして、私も山田選手みたいになりたいです。山田選手、水泳がんばってください」

<作文部門>

■大賞A(小学生) 「先生」 中村浩人(北海道・小5)
「みんなに大賞の受賞を報告したけど、その中でも病気で頑張っているおじいちゃんが喜んでくれたことが一番嬉しかったです。僕はミニバスケットボールをやっていますが、以前体験会で車いすバスケットボールを体験し、夢中になりました。今は札幌ノースウィンドの練習に週1、2回参加していて、将来はプロのバスケットボールでも、車いすバスケットボールでも世界一の選手になりたいです。東京ではオリンピックでもパラリンピックでも日本代表が金メダルを取ってほしいです」

作文部門で大賞を受賞した中村浩人さん

■大賞B(中学生) 「めざせ、金メダル」 増田汐里(東京都・中2)
「自分もチェアスキーをやっていて、それを作文に書きました。平昌パラリンピックの代表候補選手になった村岡桃佳選手が高校生の時は、一緒に滑る機会もあって、いい刺激を受けました。パラカヌーもやっていて、東京パラリンピックはパラカヌー、2022年冬の北京パラリンピックはチェアスキーでパラリンピックに出たいです」

「将来の夢はパラリンピック!」と語る増田汐里さん(右)は姉弟で応募

■大賞C(高校生以上) 「周知を、もっと」 大江美典(兵庫県・一般)
「短歌や文章を書くことが好きでコンテストに応募しました。パラスポーツに関わったきっかけは息子が障がい者水泳教室に行った時で、水の中でイキイキとしている姿を見てパラスポーツの持つ力ってすごいなと感じました。近くで開催される試合など観に行きたいです」

■朝日新聞社賞 「道具と音」 村松みどり(静岡県・一般)
「元々SMAPファンでパラサポを知り、パラ駅伝などに参加するようになってパラスポーツに興味をもちました。バスケットボールをしていた経験があり、練習している体育館で車いすバスケットボールを見たりしていたたのもきっかけのひとつです。今後、仕事で社会貢献の中の企画でパラリンピックを意識した提案をしたり、ボランティア活動やパラスポーツを観戦してその面白さをSNSで拡散したりして関わって行ければと思います」

●絵画部門受賞作品は3月31日まで、新国立競技場建設現場の仮囲いで見ることができる。また大賞以外の作品もパラスポーツ絵画・作品2017コンテスト公式サイトにて公開中。

text&photo by Parasapo

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