香取慎吾が見たピョンチャン vol.3 初観戦でメダル獲得を見届ける「チェアスキーって格好いい!」

香取慎吾が見たピョンチャン vol.3  初観戦でメダル獲得を見届ける「チェアスキーって格好いい!」
2018.03.11.SUN 公開

平昌2018冬季パラリンピックは10日に競技が始まりました。初日から日本勢はアルペンスキー滑降で銀メダル2つ。パラサポ・スペシャルサポーターの香取慎吾さんも旌善(チョンソン)アルペンセンターで、その瞬間を見届けました。

目前に壁のような急斜面がそびえる、アルペンスキー会場の観客席を訪れた香取さんは、「すごい迫力」と驚きの声をあげました。

パラ駅伝の観客が作った折り鶴を手にアルペン会場にかけつけた香取慎吾さん

初めて観る、初めて知るアルペンスキーの魅力!

「この斜面を降りてくる選手たちのスピードは、思っていたよりも速い。前日の開会式とは打って変わって選手はピリッとして、一気に戦闘モードになったのを感じる」

26選手が出場した男子滑降。全体の2番目の滑走で森井大輝選手(トヨタ自動車)が登場しました。

「来た! チェアスキーを操りながら、滑走する姿って格好いい。最初に滑ったオランダ選手より中間のチェックポイントで2秒以上速い。いいぞ」

森井選手は5秒以上の差をつけて暫定トップに立ちました。

パラリンピック5大会連続出場の森井選手、本大会での滑走姿

「森井選手はパラリンピックに過去4大会に出ているけど、これまで(銀三つ、銅一つで)金メダルだけがない。平昌で狙うんだという思いが、体の前まで飛び出して、それに引っ張られて滑っている感じ」

ところが。「ああ、森井選手のタイムを米国選手が上回った。銀メダル。だけど、相手にも拍手。たたえたくなるような果敢な滑りだった」

アルペンスキー男子滑降で銀メダルを獲得し、笑顔を見せる森井大輝選手

きっと届く選手への声援!/レース後の村岡選手へ心境を聞く

「アルペンスキーには立位、座位、視覚障がいの三つのカテゴリーがあって、森井さんは座位。脊髄を損傷して、両足の自由がない状態でチェアスキーに乗って滑る。レースは障がいの重さによって不公平がないように、(程度に応じた係数を掛ける)『計算タイム制』が採用されていることを初めて知った」

会場は音楽が大音量でなり、盛り上がっています。

「各国を応援する人たちもノリノリ。若い女性の姿もある。ぼくは競技の見方すらわからなかったけど、ここにきて旗を振って大きな声を出せば、その姿や声はきっとゴール前の選手には見えるし、届くと思った」

滑降では、森井選手とともに女子の村岡桃佳選手(早稲田大学)も銀メダルに輝きました。

「メダルを取るってすごい。レース後、村岡選手と握手を交わしました。今の心境は、って聞いたら、『手ぶらでは帰れないと思っていたので、一つ取れて良かった』と。ぼくもうれしい気持ちになれたよ」

平昌2018冬季パラリンピック、日本勢からのメダル第1号・女子アルペン滑降銀メダルを獲得した村岡桃佳選手と

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text by Issei Sakakibara / The Asahi Shimbun
Photo by Reina Kitamura  / The Asahi Shimbun

(朝日新聞・パラサポ共同企画)
朝日新聞デジタル「平昌パラリンピック特集」はこちら

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