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平昌2018冬季パラリンピック閉幕 世界の注目はいよいよ2020年東京へ
韓国・平昌で行われた第12回冬季パラリンピック大会は18日夜(日本時間同じ)、平昌郡大関嶺(テグァルリョン)の平昌オリンピックスタジアムで閉会式を迎え、10日間の日程を終えた。閉会式では、2022年の次回冬季大会の開催地である中国・北京にパラリンピック旗が引き継がれた。
閉会式では、朝鮮の代表的な民謡「アリラン」の演奏の後、各国の旗手が入場した。日本は、金メダル1個を含む5個のメダルを獲得した村岡桃佳が開会式に続き旗手を務め、笑顔で大きく手を振った。村岡は今大会を振り返り「様々なことを感じ、成長できた10日間でした!」とコメントを寄せている。
そのほか、夏季競技にも取り組むスノーボードの成田緑夢は「冬季初パラリンピックでしたが、楽しく滑ることができました」、金メダルを目指したアルペンスキーの森井大輝は「全力で楽しむ事のできた大会でした」、今大会の日本代表選手団で唯一の視覚障がい選手であるノルディックスキーの高村和人は「ここで終わりではなく始まりだと思い、更なる上を目指し続けたい」とコメントし、8位だったアイスホッケーの熊谷昌治は「世界の舞台で戦えたことは本当に幸せでした」とコメントした。
若手もベテランも活躍
今大会、日本が獲得したのは金3、銀4、銅3の計10個。前回のソチ大会では、メダル6個(金3、銀1、銅2)だったが、今大会はオリンピックの勢いを引き継ぎ、パラリンピックでは若手もベテランも活躍した。
今大会の一番の活躍はやはり出場全5種目で計5個(金1、銀2、銅2)のメダルを獲得した村岡桃佳だろう。また、クロスカントリースキーの新田佳浩、スノーボードの成田緑夢は個人でそれぞれ2個のメダルを獲得する活躍だった。一方、4年前に金3個を含む5個のメダルを獲得したアルペンスキー男子座位は森井大輝の銀メダルのみ。海外の若手が力をつけてくる中で、課題も残った。
日に日に盛り上がりを見せた平昌
韓国国内では同国の選手が活躍するなかで、日に日にパラリンピックが盛り上がった。期間中のチケット売り上げは33万枚以上で、これまでの冬季パラリンピック大会を上回り、過去最高の売上を更新した。加えて、忘れてはいけないのがパラリンピックマスコット「バンダビ」の活躍だ。バンダビの着ぐるみが会場に登場すると大人から子どもまでが大喜びする光景を何度も目にした。
世界の視線は東京へ
2年後の東京はどうか。東京2020組織委員会の森喜朗会長は「パラリンピックの閉会式で聖火が消された瞬間、世界の視線はいよいよ東京に注がれると、身の引き締まる思いがしました。平昌大会の情熱と熱意を受け継いで、大会準備に取り組みたい」とコメントしている。冬季の日本選手たちが躍進し、自国開催の夏季パラリンピックにバトンをつないだ今大会。世界最高峰の大会のこの熱狂を、さらに多くの人たちに浸透させたいと思わせる10日間だった。
text by Asuka Senaga