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【PLAYBACK PyeongChang】写真で振り返る熱狂の10日間/平昌パラリンピック
日本代表選手団が10個のメダル(金3、銀4、銅3)を獲得した平昌2018冬季パラリンピック。日本選手の活躍ぶりを写真とともに振り返る。
~挑戦と結実~
アルペンスキー全5種目でメダルを獲得した村岡桃佳
大会初日に銀メダルを獲得し、連日快進撃を見せたアルペンスキー女子座位の村岡桃佳(LW10-2)。コースの斜面を高速で滑り降りる恐怖心に打ち克ち、攻めの気持ちを貫いた結果、大回転でついに金メダルを手に入れた。終わってみれば出場全5種目中全5種目でメダル獲得。開会式で日本代表選手団の旗手を務めた21歳は、誰もが認める今大会の主役になった。
金メダルを手にし、2020年の夏へつなげたスノーボード・成田緑夢
スノーボードの成田緑夢(LL2)は、高いポテンシャルで大会前から注目されていた期待の星。得意種目のスノーボードクロスでまずは銅メダルを獲得すると、続くバンクドスラロームで金メダルを手にした。アスリートとして目指す先はアジア人として初のオリンピック・パラリンピック両方への出場。成田の挑戦は2020年の夏へと続く。
8年ぶりに頂点に立ったクロスカントリースキーのレジェンド・新田佳浩
「センターポールに日の丸を上げる、その光景だけを思い描いてきた」――3日前のスプリント・クラシカルで銀メダルだった悔しさを晴らし、10kmクラシカルで2大会ぶりの金メダルを手にしたクロスカントリースキーの新田佳浩(LW8)。パラリンピックには1998年長野大会から6回連続で出場。37歳のベテランは科学的トレーニングなどで進化を遂げた。金メダルだけを目指し挑戦を続けたアルペンスキーの森井大輝
アルペンスキーの森井大輝(LW11)は競技初日、滑降(座位)で銀メダルを獲得。幸先のいいスタートを切ったと思われたが、スーパー大回転は8位、スーパーコンビと大回転は転倒、そして最後の回転は4位に。「世界一のチェアスキー」で挑んだ今大会も4大会連続の“銀”が最高で、悲願の金メダルには届かなかった。
~日本代表のプライド~
大ケガを乗り越え、攻めの滑りで魅せた! アルペンスキーの三澤拓
アルペンスキー男子立位の三澤拓(LW2)にとって、平昌は4度目のパラリンピック。これまでの最高は5位で、今大会は「メダル獲得」を公言してきた。そんな矢先の昨年末、切断した左足の大腿骨頸部を骨折する大ケガに見舞われた。不屈の精神で一ヵ月半後に再び雪上に立ち、大舞台に間に合わせたが、結果はスーパーコンビの12位が最高だった。
ノルディックスキー・阿部友里香、女子のエースの意地
クロスカントリースキー・バイアスロンの阿部友里香(LW6)は、日本女子のエースとして2度目のパラリンピックに挑んだ。一晩で雪が降り積もったかと思えば、晴天が広がるなど気候の変動が続いた平昌。コンディショニングに苦しむ姿も見られたが、最後はクロスカントリースキーのリレーで力走し、笑顔で大会を終えた。
4年後のリベンジを誓ったアルペンスキーの狩野亮
バンクーバー、ソチの金メダリスト狩野亮(LW11)は、滑降、スーパー大回転で連覇を逃した。トレーニングランで転倒し、さらには悪天候によるキャンセルが続いたことで、自分のリズムをつくれなかった。大量メダルの期待が高かった男子チェアスキー陣は森井の銀メダル1個に終わったが「まだまだ世界と戦える」と、4年後の巻き返しを誓った。
~ONE TEAM~
闘志溢れるプレーも8位に沈んだアイスホッケー
アイスホッケーは2大会ぶりに出場。日本は予選を3戦全敗として決勝トーナメントに進めず、結局8位で大会を終えた。平均40歳超の年齢の高さが取りざたされ、パラアイスホッケーの未来につなげようと、体に鞭を打ってアイスに乗り続けたベテランの姿も目を引いた。だが、決定力不足など課題は多く、チームの立て直しが急がれる。
唯一の出場となったブラインドスキーヤー高村和人も完全燃焼
日本代表選手団で唯一、視覚障がいクラスに出場したクロスカントリースキー・バイアスロンの高村和人(B1)。ガイドの藤田佑平とともにパラリンピックの舞台で力を出し切った。クロスカントリースキーでは、もともと苦手だったというクラシカルも二人三脚でトレーニングを重ね、同10kmで11位などの成績を残した。
ベテランから若手へ。2022年につないだミックスリレー
大会最終日に行われたクロスカントリースキーのミックスリレーは過去最高の4位。新田、出来島桃子(LW6)、阿部に続き、新田に憧れてパラリンピックを目指すようになった若手の川除大輝(LW5/7)も力走した。ベテランも若手も一丸となり、2022年の北京冬季パラリンピックにつなぐ好成績で大会を締めくくった。
edited by Parasapo